東亜電気工業株式会社 様(経費精算編)
経費精算ワークフローにより、キャッシュレス化と月次決算スピード化を実現!
POWER EGG Ver1.6からPOWER EGG2.0への移行に伴い、従来カスタマイズして使っていた経費精算システムをPOWER EGG2.0標準の『経費精算ワークフロー』に乗り換え。経費関連承認手続きの電子決裁化・キャッシュレス化により、経費精算業務の効率化を実現。
2009年8月、東亜電気工業様はPOWER EGGのバージョンアップを行い、Ver1.6からPOWER EGG2.0へ移行されました。
それに伴い経費精算システムも、従来カスタマイズして使用されていたシステムから、POWER EGG2.0標準の『経費精算ワークフロー』に切り替えされました。システム再構築の必要がないこと、従来以上に効率化が見込めること、などがその理由です。以降同社では、経費精算業務の電子化・キャッシュレス化が進み、経費精算業務の効率化や月次決算の迅速化が図られています。
経費精算ワークフロー導入/検討の背景・選択のポイント
経費精算ワークフロー導入までの課題
以前は各支店・営業所毎に現金管理を行い、各社員が経費精算伝票を提出して、そのつど経理部員が現金を渡して精算していた。しかし、これでは経理担当の手間がかかって仕方ない。
検討の背景
こうした状態を脱却するために、同社ではPOWER EGG Ver1.6導入時、自社仕様にカスタマイズされた経費精算システムを構築し、運用していた。いっぽう通常の業務処理ではPOWER EGG Ver1.6 のワークフローを利用していた。
しかし、そのPOWER EGG Ver1.6 をPOWER EGG2.0にバージョンアップするとなると、それに伴い従来の経費精算システムも再構築が必要になる。又、それには相応の費用と時間もかかる。新たな会計ソフトを導入することも検討されたが、やはりそれにも多大な費用がかかり、しかも従来と同様の処理が可能かどうか保証の限りではない。
ところが POWER EGG2.0には標準の経費精算ワークフローがあり、それを選択購入すれば、とくに経費精算システムの再構築をすることなく、従来と同じ経費精算処理が可能になる。それどころか、POWER EGG2.0への移行とセットで更なる効率化も期待できる。またこの先、POWER EGG2.0をさらにバージョンアップすることになっても、経費精算ワークフローは標準機能だからシステム再構築の心配はもういらない。システムの変更に伴う、経費精算業務の遅滞もない。
それなら問題なし、ということで従来の経費精算システムから、新たに POWER EGG2.0の経費精算ワークフローへの切替が行われた。
選択のポイント ~キャッシュレス化の実現~
同社が経費精算ワークフロー導入を決めた最大のポイントは、経費精算業務をほぼキャッシュレス化して、経理担当者の業務を効率化できる点にあった。
経費精算ワークフローの稼働によって、
- 従来4つだった申請区分が「交通費」「購入(出張を含む)」「接待」の3つになり、仕訳が簡素化される。
- 経費の現金支払いはなく、すべて月末締めで個人口座へまとめて振り込むので、支店・営業所に小口現金を送る必要が減り、申請から決済の時間も短縮され、自動仕訳しやすい。
これで経費精算のキャッシュレス化が実現し、経理担当の手間は大幅に削減した。
経費精算ワークフローおよび POWER EGG2.0の稼働効果
経理担当および経営管理担当役員のご評価
経理担当のご評価
「支店や営業所など拠点の経理担当による現金の取扱が減りました。 作業は集計・確認だけですから、安心で手間が減り、統制上も心配ない。いままでは月に1回、各拠点に送金していましたが、その頻度も減り、資金効率という 点からも望ましいですね」
1)自動仕訳による効率化
POWER EGG2.0 移行後の効果
- 経費精算承認手続きの電子化に伴い、仕訳伝票が不要になり、仕訳業務が自動化され経理担当の手間が削減。いまでは、精算者(営業担当)が勘定科目を意識せず入力できるようになった。当然ミスが減るし、経理担当の業務効率もアップしている。
- POWER EGG2.0の検索性が向上したことも、経費精算ワークフローを回しやすくしている。なぜなら、精算申請があった際に、過去稟議の検索がしやすいので、申請から決裁までの期間が短縮される。つまり、経理からの支払いが早くなる。これは一般社員にとって大歓迎である。
2)月次決算の迅速化につながる"責任者フォーラム"
POWER EGG2.0 移行後の効果
- 同社の場合は、もともと月次決算が早い。
というのも、POWER EGG2.0の電子会議室を利用して"責任者フォーラム"というユニークな仕組みが築かれているからである。
経営管理担当役員のご評価
"責任者フォーラム"について、経営管理本部長の 深作 陽一 常務取締役は、次のように語る。
深作氏:"責任者フォーラム"に参加義務があるのは、国内の営業所長クラスや本社の次長クラス以上の幹部社員33人、そして海外現地法人の責任者12名です。つまり月次決算のカギを握る幹部社員45人が対象です。
かれらは当然毎月、売上と利益の目標設定を行い、それを目標通りに達成する責任がある。しかし、現実にはそうそう目標通りの数字を出すのは難しい。そこで、一種の《反省会・言い訳の場》として、この"責任者フォーラム"が設けられています。
たとえば目標と達成数字に10%以上の狂いがあったら、かれらにはこの"責任者フォーラム"で『なぜそうなったのか?』を説明(コメント)することが求められる。 目標を10%以上下回った場合だけでなく、10%以上上回った場合も同様です。要はかれらには、目標管理能力が求められているのです。
この"責任者フォーラム"、もちろん社長や役員も全員参加して、幹部社員のコメント(言い訳)をチェックします。何もコメントがない時などは、社長から『何か言うことはないのか!』と叱咤コメントが入ることもありますよ。この"責任者フォーラム"が、当社の月次決算を早期化させる下支えになっていますね。
"責任者フォーラム"のまとめ
- 何よりもユニークな点は、この"責任者フォーラム"、45人の幹部社員もお互いに閲覧できる形で全員参加していることである。つまり、他の幹部社員のコメントを参照できる。誰がどんな言い訳しているのか、全員がすぐわかるのだ。必然的に互いの緊張感は高まる。
- こうして幹部社員の計画の立て方の能力、目標に対する読みの能力が評価される。目標を上回ってもコメントを求められるのは、それが「お客様から注文の前倒しがあった」とか「お客様の事業が予想以上に好調で注文が伸びた」など、逆に言えばお客様に関する現状認識が甘かった、ということになる。
- 同社の業態の場合、少数特定のお客様からの受注をベースにして全体予算を策定するので、個々の拠点の計画設定や目標管理が甘いと、全社的に致命的な事態が起こりかねない。だからこのようなシビアな場が設けられているのだ。
海外現地法人との連携
鈴木氏:POWER EGG2.0の稼働によって、海外現地法人との連携がスムーズになりました。海外現地の通信インフラ事情の影響は受けますが、それでも以前に比べ通達類は瞬時に回りますし、稟議決裁も早くなりました。 電子会議室"責任者フォーラム"にしても、海外現地法人の責任者が参加するから意味があります。当社のように拠点が多地域に分散している会社では、プラットフォーム的な役割を持つシステムとしてPOWER EGG2.0を活かす場がますます広がると思います。
企業プロフィール
東亜電気工業株式会社様
創業 | 1947年 |
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所在地 | 東京都千代田区 |
年商 | 506億円(平成21年2月期) |
従業員数 | 400人 |
拠点数 | ・国内本支店:18拠点 ・海外:13拠点 |
主な業務 | 電気・電子材料および部品の卸売業 |
導入時期・その他
POWER EGG 導入時期 |
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取材ご協力者 | 経営管理本部長・常務取締役 深作 陽一 様 経理部・次長 鈴木 由彦 様 経理部・次長 横地 俊典 様 経理部経理課・課長代理 矢澤 正樹 様 |