導入事例

株式会社テクノ高槻 様

・各種『スタンプ機能』で速効コミュニケーション
・中核層の風通しを良くする『管理職週報DB』の活用

テクノ高槻様のPOWER EGG«Hi-Tach»は
①取っ付きやすく、みんなが必ず活用できる!
②(社内外の)風通しを良くできる!
③蓄積情報を有効なDBとして共有活用できる!
など独自に工夫された運用活性化ノウハウが満載だ!

『究極の"ニューマティックソリューション"を世界のお客様へ』。
大阪府高槻市に本社を構える株式会社テクノ高槻様は、世界で初めて電磁式ダイヤフラム方式のエアーポンプを開発され、『ニューマティック』すなわち圧縮空気を利用した商品(製品)を市場に提供し、浄化槽や燃料電池などに組み込まれるブロワの専門メーカーとして国内外に幅広く業務展開されておられます。同社のエアーポンプの製品ブランド名は«HIBLOW»ですが、このブランド名を組み込んだ全社ポータル(POWER EGG)の愛称は『Hi-Tach』システムと呼ばれています。

HIBLOW TAKATSUKI ACTIVITY CHANNEL = Hi-Tach

2013年3月、テクノ高槻様は«POWER EGG2.0 Ver2.6»30ライセンスをまず試験的に導入し、システムグループでテストを行いました。その結果に基づき国内営業部門や購買部門など社外の取引先との関わりがある特定部門に先行導入して、さらに約10カ月間の運用研究を続けました。そして2014年7月、いよいよ全社導入。
30ライセンスの試験導入から約1年4ヶ月後のことで、非常に慎重なスタートを切られたわけです。
しかし研究・試行を重ねてきただけあって全社ポータルとしての完成度は非常に高く、取材時点(10月)ではまだ全社稼働から約3ヶ月ほどであるにも関わらず、いまや『Hi-Tach』システム(POWER EGG)は同社情報システムにおける不可欠のキーデバイスとして、トップ~ミドル~ボトムの各階層で様々な活用価値を発揮しています。
その中でもとくにテクノ高槻様ならではの独自性が際立つ様々な工夫・仕掛けについて、システムグループの東グループマネージャーほか3名の情報システムご担当からお話を伺いました。

POWER EGG導入の経緯~ 『風通しの良い会社にする』
そして『データベースを活用する』ために

同社がグループウェアの切替えを検討し始めた直接的なきっかけは、従来使っていたグループウェアのバージョンがかなり古くなり使いにくくなってきたことにある。
しかもメール偏重の活用法になっており、情報発信者のセンスによって使い方の良し悪しが左右されてしまっていた。またメール中心のコミュニケーションは重要な情報もそうでない情報も混在して情報洪水に埋もれてしまうため、情報共有という面ではあまり効果的ではなかった。

グループウェア切替に際してトップから2点要望が

川﨑社長:新しいグループウェアを導入検討するにあたって、システムグループの東グループマネージャーたちシステム検討メンバーに川﨑社長から、2点の強いトップ要望が出された。それは単に古くなって使いにくいグループウェアを切替するのではなく、以下2点の明確な導入目的を持って検討してほしいということ。
その1つは『今よりもっと風通しが良い会社にしたい。そのために全員で使えるグループウェア』というもの。そして2つ目は『情報を実戦業務で役立つデータベースとして全員が活用できるもの』という要望である。

代表取締役社長
川﨑 望 様

東グループマネージャー:弊社は社内に関しては風通しが良い会社なんですよ。ただ社長が求められたのは社外の取引先、すなわち得意先(お客様)や仕入先(購買先)との間のやり取り・コミュニケーション情報を社内全員で共有化できないか、ということでした。
またデータベース化に関しては、せっかく上がって来た情報を共有してもデータとして貯めておいただけではムダなので、データベース化して仕事で役立つノウハウを蓄積して行ける仕組みができないか、というものでした。

システムグループ
東グループマネージャー

POWER EGGの選定

新しいグループウェアを検討しようとはいっても、どの製品を採用するかはとくに決まっていなかった。そこで何か良いグループウェアはないだろうか?とフリーのグループウェアも含めていろいろあたってみた。

ポイントはまずトップ要望の
・社内外の風通しをよくできるもの
・情報をデータベースとして構築・活用できるもの
であるが、テクノ高槻様の現場スタッフはさらに以下のようなことが実現できるグループウェアを探し求めた。
 ①ワークフローがきっちり使えるもの
 ②技術資料などを海外拠点と共有できるファイル管理機能があるもの

鳥谷リーダー:そうですね。2年ぐらい探しましたが、いずれも今ひとつでした。その間にPOWER EGGの話も伺いました。しかし、その時点ではまだ少し物足りなさを感じました。そのうち東グループマネージャーが再びPOWER EGGの話を聞いて来たんです。
そして『どうもWebデータベースがかなり進化しているようだよ』というので、改めてもう一度話を聞いてみました。するとなるほど、専門の情報システム担当でなくてもWebデザインの担当でも簡単に作成できるデータベースだということが分かりました。

システムグループ/システムチーム
鳥谷リーダー

決定要因はWebデータベースの進化

このWebデータベースなら「システム担当だけでなく全社みんなで作って使える」、そして「ワークフローが強い」、なおかつ「多言語対応しているので海外拠点と一緒に使える」などの点が評価されてPOWER EGGに切替えようか、という機運が生まれた。

東グループマネージャー:実は情報共有のためだけを取り上げると、正直なところPOWER EGGに匹敵する製品がありました。川﨑社長はITシステムにかなり精通しており、そのトップの意見ではデザイン面でPOWER EGGよりも良い評価の製品もありました。だからトップダウンで選んでいたら他製品になったかもしれない。
ただ選定を任されたシステム担当としては『データベースの活用』というもう1つの命題を解くためには妥協はできない。そのせめぎあいがありました。

新谷チーフ:トップ要望の2点を満たす、つまり社内外の情報共有化が行えてデータベースを簡単に作って活用できる、これらを両方できるのがPOWER EGGだったんです。また従来もワークフローは使っていたのでそのサービスレベルは落としたくない。これは現場ユーザーの必然的な要望ですね。だからこの点もPOWER EGGなら合格なんですよ。

結局最終的にPOWER EGGで行こうということになった。
東グループマネージャーによると「やっぱりWebデータベースの進化が決定要因として大きかった」とのことである。

従来グループウェアからの移行時も別に混乱はなかった。「その点もよくできています」と東グループマネージャー。

横井 様:移行時の並行運用の際にメールデータを移行したいと言う人はいましたが、データベースに関しては移行の要望はほとんどありませんでした。一般社員は従来のグループウェアを主にメーラーとして使っていましたので、『従来のメール主体のシステム』から、今度のPOWER EGGなら『グループウェアもワークフローも使えてデータベースもある』といった新しいシステムに移行する感覚で受け止めたようです。
その結果(慣れていたものではないので)『メールは少し使いにくくなったよ』という意見が移行当初はチラホラ出ました。でもこれもみんなすぐに馴染みました。

システムグループ/システムチーム
横井 様

10カ月間の運用研究期間を経て慎重に導入

2013年3月にテストで30ライセンス先行納入した後、約10カ月間の運用研究が行われ、全社稼働は2014年7月からのこととなる。

鳥谷リーダー:導入に際してのトップニーズは言葉にすれば簡単ですが、その課題は多岐に渡り要求レベルが高かったんです。しかも川﨑社長はITに非常に精通しています。迂闊な提案はできません。だから検討・試行を重ね、トップニーズをクリアできるまでは全社キックオフはしない、という慎重なスタートになりました。ガッカリ感を出させたくなかったんですね。いくら『今後はもっとよくなりますよ』と説明しても、やっぱり『なるほど、これはええなあ』という最初のインパクトが大事ですからね。

10カ月間の運用研究は«国内営業部門/購買部門»など特定部門を対象として行われた。これらは『社外』との関わりの多い部門である。

横井 様:"風通しを良くする" と言いましたが、中でもとくに重要視しているのが社外とのコミュニケーションなんです。
例えば営業担当が得意先のことを社内説明する際に、『お客さんがこう言っている』ということを大義名分として、自分に都合よく社内に伝えてしまったとします。これではまずいですよね。それはお客様の情報が、営業担当個人の中に属人化されているからです。『お客様の生の声』を社内にきちんと伝えて行かなければならない。そのためには"社外と関わっている人間・部門" が社内にお客様の正しい情報を伝えられるシステムが必要で、その仕組みに従って情報提供・情報共有できる習慣を付けるべきなんです。

この対象は営業部門だけではない。テクノ高槻様はメーカーである。だから一言に『社外』と言っても『製品を買ってくださる得意先』だけでなく、『部品を買っている』のでそちらの『仕入先』も非常に重要な『社外』である。購買部門も「仕入先がこう言っているから」とかを大義名分にして間違った情報を社内に伝えることがあるかもしれない。売るか買うかの違いで、担当任せだと社外の情報が属人化され、社内に間違った情報が流れ込むというリスク構造は同じである。そのため、『仕入先からの情報/仕入先への情報』といった『やり取り情報』を社内の共有システムに正しくインプットする習慣付けがやはり必要になる。

新谷チーフ:営業だけでも、購買だけでも仕事はできません。良い仕事をするには必ず他部署の協力が必須です。ただその前提として他部署が『よっしゃ、わかった』と納得して協力してもらえる状況を作らなければなりません。そこで必要になるのが正しい情報共有の仕方です。どういう方法だとみんなが無理なく、しかも正確に情報提供・情報共有できるかと言うことですね。けっこう難題です。だからいろいろ試行錯誤し、10カ月間の運用研究が必要になったわけです。

システムグループ
コミュニケーション推進チーム
新谷チーフ

東グループマネージャー:うちはもともと社内コミュニケーションは良い会社です。
しかし得意先や仕入先など社外との関係となると、やはり各担当の属人的管理になりがちだったんです。それをトップの強い要望を踏まえ、この機会に見直したわけです。電話や口頭報告など担当の言葉を通じて伝えるのではなく、データベース化して情報をみんなで共有しておいて、そしてその共有データを確認した上で、それぞれの関係担当が他部署とコミュニケーションを取りながら業務処理を進めていく、という仕組みができ上がりました。

そしてこの運用研究成果は、同社データベースの中核となるテクノ高槻独自のCRM«顧客情報(得意先カルテ/仕入先カルテ)»として結実することになる(詳細後述)。

Webデータベースをフル活用

同社は、POWER EGGのWebデータベースをフル活用し、各種情報共有を図っている。
現在、Webデータベースを使って管理運用しているデータべースは以下の9種類である。

◊顧客情報       ◊国内営業日報     ◊システム相談一覧
◊変更管理票      ◊業務依頼記録用紙作成
◊お問い合わせ対応記録 ◊名刺申請
◊管理職週報      ◊引合申請履歴

"取引先の見える化" に役立つ顧客情報DB

顧客情報DBは«得意先カルテ»«仕入先カルテ»の2種類がある。

テクノ高槻様ではHiBiSと呼ばれる基幹システムが稼働している。
2種類のカルテには、この基幹システムと連携して«得意先申請»«仕入先申請»から複写した取引先の情報が反映されている。この«得意先申請»«仕入先申請»はワークフロー(上司に申請/経理に申請)で更新され基幹システムに反映されているので、つまりその最新データが顧客情報DBに反映されることになる。

鳥谷リーダー:取引先に関して漠然と貯めたデータではなく、項目ごとに整理された最新情報として"顧客の見える化"を図っています。基幹システムから吸い上げた最新情報をHi-Tach(POWER EGG)の顧客情報DBに反映するという、基幹とポータルの連携プレーですね。

横井 様:この顧客情報DBは、営業現場では活用していますが、まだ全部署対象としては本稼働させていません。確かに開発部門など、お客様の生の声を聞きたいという意見も多いし、クレームなどに関しても情報を知りたがっています。だから公開する方向に持って行こうと思っていますが、どこまで見せていいのかの問題があるのでアクセス権限の設定などをいま検討中です。

"商談経緯に合わせて蓄積される" 国内営業日報DB

前出の顧客情報DB«得意先カルテ»の中に「訪問活動記録」という記入欄がある。
この欄は、川﨑社長からの2つの要望に基づいて設けられている。1つは「お客様とのやりとり経緯を必ずDB化して個人のノウハウにしない」ということ。そして2つ目は「訪問に行く前に、何の目的で伺い、何をゴールとしてくるのか」を書かせなさい、というものだ。

新谷チーフ:つまり放っておくとやみくもに営業に行きかねない。しかし行くことが目的ではない。"何をしに行くのか" が重要です。社長は管理職に、営業担当が行く前にそれを考えられるよう指導しなさいと言っているんです。
もちろん帰って来たら"次は何しに行くのか" を書いてもらいます。いわば計画営業の習慣付けでして、この訪問活動記録は国内営業日報DBに反映されています。

国内営業日報DBは、訪問活動記録が商談経緯に合わせて蓄積されるデータベースである。対象は営業部門と購買部門。営業と購買は、いずれにしてもその局面では会社の代表として社外の取引先と商談を行っている。
ならば「何をやっているのか?」という記録を残して商談経緯を「個人の管理情報とせず(属人化させない)」、社外との風通しを良くするためにこの訪問活動記録および国内営業日報DBが活用されている。

国内営業日報DBの表示編集画面には以下のことを書くようになっている。
・画面「訪問予定」/ステージ「商談予定」
  ~得意先へ行く前に「どこの会社にどんな訪問目的で行くのか」を書いて登録する。
   それを見て上司が指導などを行い、その指導に沿って商談に行く。
・画面「訪問結果」/ステージ「商談済み」
  ~得意先から帰ってきたら「訪問先でのやりとり、成果、次に行く時の目的や課題」を書く。

これは営業担当が営業状況を不正確に伝えたり、自分にとって不都合なことを隠したりすることがないよう、まず「行く前に書かせる」、そしてさらに「帰ってきてから書かせる」ことで担保するわけだ。

東グループマネージャー:営業担当はお客様のことを説明する際に『国内営業日報を見て下さい』で済むから楽になります。だから一生懸命記入します。その結果、以前は担当個人の中に留まりがちだった情報が共有化され、トップは営業の状況がひと目でわかるようになります。また同時に営業同士の競争意欲を刺激し、後述の『よくやった!』スタンプなどが動機付けになります。本当に風通しよくするにはいろんなことを継続的にして行かねばなりませんが、でも現場の担当レベルで言うと、こうしたお互いの分かりやすさ・見えやすさがあれば風通しがよいと感じるものなんです。

さてその国内営業日報DBだが、その中でちょっと興味深いものが活用されている。GJ(グッドジョブ)スタンプである。それは営業成果の報告に対して、誉めてあげられる『よくやった!』というスタンプだ。
「訪問前に訪問目的を事前に書いて行きなさい」という指示をしているのだから、予定通りに成果が得られたら営業担当には得意先の会社を出たらまず「取れました!」とか「うまく行きました!」「グッドニュース」などの短い連絡をさせる。詳しい報告書は後でいい。
そこで営業担当者から連絡が入ったら、すぐにレスポンスしてあげたい。
そんな営業マネージャーの要望でこの『よくやった!』スタンプが活用されている。

鳥谷リーダー:事前に予定や目的を書いて出るから、成果が得られればすぐ分かります。だったら短い言葉で報告させて、短い言葉でいいからすぐに誉めてあげるんです。電話だと直接の上司にしか連絡が行きませんが、この«国内営業日報DB»だと管理職全員、あるいは社長が見ることもあります。全員が『上手くいったのか。それはよかったな、よくやった!』という感じで盛り上がります。営業現場が活性化し情報伝達もスムーズに行きます。もちろん上司が多忙な場合でも、短い報告を見てスタンプをクリックするだけなので大した手間ではありません。

«国内営業日報DB»ではこの『よくやった!』以外にも、なるべく早めに上司の判断を仰ぎたい時は『すぐ読んでください』スタンプが、また報告議事録の完成度が高くて参考になるケースでは『模範になる!』などのスタンプも利用されており、国内営業担当とのコミュニケーション円滑化に役立っている。

このように同社ではHi-Tach(POWER EGG)というデジタルのシステムの中にアナログ的なやり取りの良さをうまく取り込んでいる。「脱メール化」は、実はこのような仕組みで実現しているのだ。メールだと「すごい良いこと、嬉しいこと」も「そうでもないこと」も同じような温度感でやり取りされ、ぜひ見てほしい報告・見ておかなければならない連絡などが埋もれてしまうことがある。その点このスタンプのやり取りなどは典型的なアナログ感覚だがみんなが一緒に見て情報共有でき「商談経緯・顧客の見える化」に有効で、手短だが「情報の熱さ」がキチンと伝わる。川﨑社長が望む社内外の風通しの良さを実現するエネルギー源になっているのだ。

"ボトムアップニーズの" お問い合せ対応記録DB

お問い合せ対応記録とは、取引先からの日頃のお問い合わせを営業担当ではなくアシスタントレベルで対応してアシスタントが記録したもの。
 ※お問い合わせはどんな手段で来たのか?
  ~電話/FAX/メール
 ※お問い合わせのあった案件は何か?
  ~納期確認/在庫確認など
 ※対応内容はどうだったのか?
  などを記録するもので、以前はこれをExcelでやっていたが、ただ単に記録として貯めておくだけだった。

横井 様:かつては、出張などで各地に飛んでいる営業担当にこんな問い合わせがあった、といちいちメールで伝えていた。しかしこの報告メールをここまで書くくらいなら、いっそのことこれを貯めたらどうだろう?という話が現場からの意見で上がって来て、じゃあExcelを貯めてみればということになった。実はこれが弊社で一番最初に利用されたDBなんです。

このお問い合せ対応記録は、Hi-Tach(POWER EGG)に移行するまでのデータをごっそり入れたので会社で最多登録件数のDBになっており、約8,000件ほどのデータが蓄積されている。
例えば営業担当がお客様先に行く際に、まず顧客情報DBのお問い合わせ対応記録を見る。そこにはお問い合わせ対応記録DBとリンクして最新のデータが反映されている。そして事前に顧客の情報を知っておくことで『最近ご迷惑をおかけしたのか...』『今までにご相談を受けた案件はこれか・・・』など、顧客の最新情報を確認してからお客様先に訪問できる。またお問い合わせ対応記録は開発など他部門にとっても非常に参考になる。

新谷チーフ:お問い合せ対応記録は最初のきっかけもそうですが現場からのボトムアップニーズに基づいてできてきたDBです。
いっぽう国内営業日報(訪問活動記録)はトップダウンニーズによるものです。顧客情報DBでトップダウンとボトムアップ、上下2方向からのニーズが合わさっているんです。

お問い合せ対応記録DBでも国内営業日報DBの時と同様に「イイね」「気になる」などのスタンプ機能が活用されている。
「イイね」スタンプは対応の仕方が良いものに「参考になる。この対応方法、私もいただき!」みたいな感じで用いる。
「気になる」スタンプは、お問い合わせの中でもクレームなどにつながりそうなものに付ける。上司に「一応内容を見ておいてくださいね」というメッセージである。他の人が「実は私もこの問い合わせが気になっていたんだ」そんな時に押したりもする。
自分が「気になる」スタンプを押して、さらに他の人も「気になる」を入れるともう既に2人が気になっているから、この件は必ず上司に話が行き今後の対応の方向性を決めることになる。

東グループリーダー:DBとして貯め、FAQと同じように"凡例が多いもの" "参考になるもの" "重要なもの" などカテゴリー別にノウハウを束ね、営業担当段階でアシスタント(女性スタッフ)レベルの業務改善の一環として2015年度の新入社員教育DBに使おうと検討中です。『このようなお問い合わせにはこのようにお答えするんですよ』という受け答えマニュアルを作り、電話などの取次の際にコールセンターのような対応力を付けさせたいという目標で準備を進めています。

新谷チーフ:Webデータベースにスタンプ機能とフィルター機能がリリースされたおかげでこうしたことができるようになりました。普通にお問い合わせ対応の報告記録を残すのは業務の一環のような感じですが、«イイね»«気になる»があるとコミュニケーションを促す感じになりますね。

"中核層の結束力を強める" 管理職週報DB

管理職週報DBは、システム管理者以外に管理職同士は互いに全部見られる。
そしてここでもスタンプ機能が活用されている。
週報の「他部署への要望の有無」の欄で「要望有」の場合に『審議者に連絡が行く』というスタンプを使って「指定部門の審議者に通知」が届く。そしてそれを見た相手が「要望確認の明確化」などを行う。
宛先は「部署」で、部署を選べば自動的にそこの審議者に連絡が行き「部署の責任者が返事をする」仕組みだ。
例えば工場などでは「工場長と副工場長」のように複数の審議者がいるケースがあり、この場合はその2人に連絡が行く。

つまり「他部署の協力がないと具体化しない案件」はここに記載しておくと自動的に「部署間案件連携」が生じ「仮想プロジェクトチーム」ができるのだ。
«お薦め»スタンプがあるから「週報のお薦め情報」を共有するなどもできる。«お薦め»スタンプが押されたら「みんな、これ見てよね」ということになる。
内容が興味深い時、書き方・まとめ方が参考になる時など様々だが『管理職週報一覧表』に«お薦め»マークが付く。

鳥谷リーダー:対象管理職(および予備軍)は約20名です。最初は«管理職週報の登録方法»«管理職週報の活用方法»などのマニュアルを用意して簡単なガイダンスを行いました。みんなWebデータベースそのものをあまり使った経験がないので、この管理職週報のようなものを作り込んで活用してもらっています。

横井 様:これはみんなで見ておいた方が良い週報だと思うと、その思った人が«お薦め»スタンプを押します。«見ました»«了解»«イイね»などのスタンプが流行っていますね。相手が『何をやっているのか?』『どういう問題を抱えているのか』がよく分かりますし『誰が助けてくれたのか』という記録も残りますしね。

新谷チーフ:この管理職週報活用もやはりスタンプ機能があるから実現しました。スタンプ機能とフィルター機能、われわれがPOWER EGGを導入した直後にこの2つの機能がリリースされました。これが待ちに待っていた機能だったので、この点もスムーズな導入実現の上でラッキーでしたね。

東グループマネージャー:ダイレクトに入れる、クリック数を減らす、最初の取っ付きやすさを実現する、この3つを強く意識しました。だからこうしたスタンプ機能で、ややこしくなりそうなものをシンプルな仕組みにできたのがよかったですね。
操作がシンプルでないとユーザーが敬遠しますからね。このような管理職週報DBの活用により約20名の管理職および予備軍のコミュニケーションが非常に円滑化し、お互いのことがよく見えるので社内の風通しがよくなり中核メンバーの結束力が高まりました。それが会社全体の活力となっています。

POWER EGGへの期待
『一緒に育って行けるシステム』の安心感

鳥谷リーダー:どんなに良いポータルを作ったとしても『会社の全員が必ず見るもの』でなければ意味がありません。だから『全員が見る習慣付け』をすることが重要です。日頃から何はさておきHi-Tach(POWER EGG)を立ち上げないと何も始まらない、というのはシステム担当にとっては望ましい状態ですね。

東グループマネージャー:POWER EGGにはユーザー会があるのがいいですね。弊社のように要望を持っている会社からの意見を吸い上げる場があることが嬉しい。信頼感があります。 小さい会社でも声を挙げられ、その声を真摯に聞いてくれる。一緒に育って行けるシステムなんだなあ、と改めて期待しています。

人間の動きが見え、組織の活力を促しトップの想いを反映できるPOWER EGGの良さが、テクノ高槻様ではフルに発揮されているようである。

企業プロフィール

株式会社テクノ高槻

創業 1947年
本社所在地 大阪府高槻市
資本金 7,760万円
主な業務 静音・低消費電力かつコンパクト設計のエアーポンプ、浄化槽・燃料電池用ブロワ製造
  • 企業データは2014年11月時点

導入時期・その他

POWER EGG 導入時期
2013年9月
POWER EGG2.0 Ver2.6導入
2014年7月
本格稼働開始
稼働ライセンス数 200ライセンス
稼働機能 ベースシステム、グループウェア、ファイル管理、汎用申請ワークフロー、Webデータベース、スマホ対応オプション
取材ご協力者
(左から順に)
システムグループ/グループマネージャー 東 祥治 様
システムグループ/システムチーム/リーダー 鳥谷 宣行 様
システムグループ/システムチーム 横井 一義 様
システムグループ/コミュニケーション推進チーム/チーフ 新谷 輝 様