導入事例

ホクショー株式会社 様

「POWER EGGのどの機能を取っても、
社員の業務を支える基盤として無くてはならない存在です。」

物流倉庫内における搬送機や仕分け装置などの物流機器、各種自動化装置の開発・製造・販売を手掛け、国内トップクラスのシェアを誇るホクショー。
同社は顧客管理の一元化を目的に、2013年に営業部門へPOWER EGGを導入、2015年に全社展開しました。導入の背景と効果について、顧問 清水 敦夫氏、安全環境品質管理部 情報管理課 専任係長 今井 克志氏にお話を伺いました。

背景

・2013年に営業部門で利用開始、2015年からは全社での利用を開始

・全社にてグループウェアとWebデータベース、汎用申請ワークフロー、経費精算ワークフロー機能を導入。個別導入として、営業部門にてCRM機能を導入

活用状況

・社内メール機能により、社内情報の共有ミスがなくなり、対話が円滑になった

・ナビビューの通知機能で必要な連絡が必要な社員に確実に伝わるようになった

・申請ワークフローやWebデータベースで業務の進捗見える化を実現。業務効率が高まった

2015年からPOWER EGGをフル活用

御社では2015年よりPOWER EGGをご活用いただいております。改めてお伺いしますが、導入のきっかけとご導入状況を教えてください。

2013年に営業部門へPOWER EGGを導入したのがきっかけです。2015年にはグループウェアのリプレースに伴い、全社での導入に至りました。導入している機能はグループウェアとWebデータベースが400ライ センス、汎用申請ワークフローが380ライセンス、経費精算ワークフローが370ライセンスで、これらがほぼ全社での利用になります。また、営業部門では、顧客情報を管理するためCRMを200ライセンス導入して います。現在の利用バージョンはVer3.2cとなります。

なお、営業部門に向けて、担当者ごとの日報とスケジュールを一元管理するアドオン機能を追加で開発しました。ほかはバージョンアップのしやすさを考慮し、なるべくアドオンはつくらないようにしています。

POWER EGGの導入効果をお聞かせください。

情報漏えいの心配がない社内メール

利用頻度が高いのは社内メールですね。社内向けの情報共有を社外向けと同じインターネットメールにしてしまうと、社内資料を誤って顧客に送信してしまうとか、Ccに顧客のメールアドレスを入れたまま、うっかり社内向けのやりとりを送ってしまうなどのミスが起こるリスクがあります。この点、POWER EGGの社内メール機能を利用するようになってからは、こうしたメールでの事故を心配することがなくなりました。

社内メールを使い分けることで、余計な挨拶文を省略したり、コメント機能を使ってチャット感覚で返信したりと、やり取りが円滑になりました。これは、あらゆる部門から高い評価の声が聞こえています。メールが溜まってくると、必要な情報が埋もれてしまうこともありましたが、更新日やコメントなどによるソート機能で探しやすくなりました。

業務タスクを一望できるナビビュー

グループウェアの利点はスケジュール、会議、メールなど、あらゆる切り口から業務状況を把握できる点にあると思っています。ただ、POWER EGGを導入する前は、こうした情報を自分から探し出す必要がありました。言い換えれば、グループウェアの検索機能などを使いこなせているかどうか、ITリテラシーの差が業務効率に影響しているところがありました。

POWER EGGには、いま自分がやるべき業務タスクを一望できるナビビューというプッシュアウト型のポータル画面が用意されています。そのナビビューに表示されている業務タスクをこなすことで、結果的に仕事の積み残しがなくなり、効率的に業務を進めることができます。POWER EGGが業務を整理してくれますから、本当に楽になったと思います。

>顧問 清水敦夫氏
顧問 清水 敦夫

ナビビューへの自動配信も可能な掲示板

社内でのオフィシャルな情報は、グループウェア機能に備わっている電子掲示板を使ってアナウンスしています。全社員向けだけでなく、部門ごと用途ごとなどに掲示板を作成し、個々のナビビューに自動配信することも可能ですから、必要なところへ的確にアナウンスできるようになりました。閲覧状況を把握でき、連絡漏れの確認作業が不要になったのも、とても便利に感じています。

汎用申請ワークフローで申請業務が平均1.3日に

主に稟議書の決裁に汎用申請ワークフローを利用しています。以前は最終の決裁をもらうまでに少なくとも1週間は必要でしたが、汎用申請ワークフローを利用するようになってからは平均1.3日になりました。大幅な時短につながったと言ってよいでしょう。

申請した当日か遅くても翌日には決裁が下りる状況を実現できましたので、肌感覚としても、全社的に業務がスピーディーになったと感じています。

モバイル環境での利便性向上

外出先からスマートフォンでPOWER EGGにアクセスして、スケジュール確認や業務報告、申請や決裁も行えるようにしています。モバイル環境での利便性が向上したことによって、特に営業部門からは、「移動の電車の中でパッと情報を確認できるようになった」という声が聞こえています。ちょっとした確認のためだけに、わざわざPCを開くのは手間でしたからね。

汎用申請ワークフローの決裁でも、スマートフォン対応が威力を発揮しています。承認する上席や役員の方々は大変かもしれませんが、会社にいない時にも承認できるわけですから、今後も積極的に利用を促していきたいと考えています。

Webデータベースで業務進捗を管理

情報共有ツールとしてWebデータベースを利用するケースが増えてきたと感じています。最近では、業務の進捗報告のような使い方が人気です。

例えば、機械設計部門から部品を発注する調達部門に発注指示を出すといった場面において、以前は電話とメールを使って各担当者がバラバラのやり方で業務を進めていたため、発注業務全体の状況を誰も正確に把握できていないという事態が発生していました。

そこでまず、製品が短納期のときの発注指示を管理する「超特急手配連絡」というデータベースを作りました。案件に関する製品の製造番号と必要な部品情報を登録すれば、調達部門に自動的に通知され、調達部門で注文処理が終わって払出日と作業完了を入力すれば、製造部門に自動的に通知されるようにしました。

発注指示の際は、製造番号を入力すると必要な項目が自動で入力されるよう設定することで入力ミスがなくなりました。また、発注指示のやり取りではスタンプ機能やコメント機能を使うことで双方向のコミュニケーションが取れ、連絡漏れが減少し、手配違いがなくなりました。実際の発注は基幹システム側で行いますが、これまで電話やメールで各担当者がバラバラに 行っていた進捗管理をWebデータベースで共有することで、問い合わせ対応もなくなり、担当者が不在でも一目で進捗状況が分かり、業務状況が可視化されました。製造業特有の使い方かもしれませんが、当社ではこういった使い方に満足しています。

現場での使い勝手の良さが全社導入の決め手に

POWER EGGを全社導入したきっかけをお聞かせくださいますか。

顧客情報を一元管理したいという営業部門からの要望がきっかけでした。POWER EGG導入前は、担当者が名刺情報を個別に管理していたので、異動の際の引き継ぎなどがスムーズにいかないこともあったのです。こうした顧客情報の属人化を解消するため、CRMを導入したいという要望が社内でありました。

そこで思い浮かんだのがPOWER EGGでした。以前から当社の基幹システム構築などでサポートいただいていた三谷産業様に何度かご案内いただいていたこともあり、まずは営業部門にてCRM機能を導入してみようかという話になりました。

当時、利用していたグループウェアを刷新することも検討していました。高機能ではあったのですが、機能追加や拡張のために別途パッケージの購入や、専門のエンジニアに依頼しなければならず、維持管理に手間もコストもかかっていました。外出先からの利用ができないという課題もあったので、代替製品としてPOWER EGGに注目したのです。

その折に、POWER EGGにWebデータベース機能が追加されたとの案内を受け、本格的に検討することになったのです。営業部門での先行導入での実績もありましたので、全社で導入することになりました。

移行はスムーズに進みましたか。

はい、トップダウンで一気に切り替えを進めました。移行が必要なデータを精査し、必要最低限のものだけをPOWER EGGに移行しました。ネガティブな意見や従来できていたことができなくなったことへの問い合わせもありましたが、最終的にはシステムに合わせて業務を見直してもらいました。

頑張って複雑なシステムをつくって、保守・メンテナンスに追われるよりは、パッと見てすぐに直せるWebデータベースの方が圧倒的に現場への負担が少ないですからね。また、改善要望をユーザー会で出せるのもユニークだと感じています。

安全環境品質管理部 情報管理課 専任係長 今井克志氏
安全環境品質管理部 情報管理課 専任係長 今井 克志

運用は段階的に現場に移譲

Webデータベースはどのように運用されているのでしょうか。

導入当初は、情報管理課が業務改善依頼という申請を受けて、必要なデータベースを作成していました。ただ、この方法ですと思ったほど利用が伸びませんでした。そこで2019年からは、各部門の事務担当者を集め、Webデータベースの開発講習会を開催するようにしました。

その効果が徐々に出始めて、今では利用部門内で必要な意見をくみ上げて、事務担当者がWebデータベースを新規に作成して運用する方法が定着しました。運用ルールも改め、申請を不要にして、現場で活用しやすい環境を整えました。

また、REST APIを活用してデータの登録や更新なども行っています。REST APIと表計算ソフトを使って、Webデータベースの大量レコードを一括更新できるのは非常に便利ですね。

今後の展望をお聞かせください。

現時点では、基幹システムの受注情報とCRMの顧客情報はリアルタイムには紐づいていません。営業部門で欲しいのはリアルタイムの情報ですから、この部分の改善が今後の課題です。システムをつなぐことで業務効率を大きく改善できると考えていますので、次のプロジェクトでは完成させたいと思っています。これからも三谷産業様およびディサークル様の手が必要になってきますので、引き続き手厚いサポートをよろしくお願いします。

企業プロフィール

ホクショー株式会社

垂直搬送機、仕分け搬送機、各種自動化装置をはじめとした物流システム・機器の専業メーカー。ポータブルスラットコンベヤを開発以降、タテの搬送分野における技術力を高め、垂直連続搬送機「バーチレーター」、垂直仕分け搬送機「ハイトレー」、垂直往復搬送機「オートレーター」を次々に開発。庫内物流合理化のニーズにきめ細かく対応しており、大手物流会社の物流システム・機器として数多く採用されている。石川県白山市に白山工場を持つほか、日本国内外合わせて15 の支店・営業所がある。

名称 ホクショー株式会社
本社 石川県金沢市示野町イ6
設立 1952年12月
資本金 2億250万円
従業員数 350名
URL https://www.hokusho.co.jp/

取材:2021年9月