沖縄セルラー電話株式会社 様
人事システムリース満了、新社屋移転を契機に《基幹システム連携》、《ワークフロー活用》、《スマホ対応》などを実現できる新グループウェアとしてPOWER EGGを採用。
経営理念・組織目標実現と同時に、“遊び心”のある『人にやさしい』システムの具現化を目指す導入事例を沖縄からご紹介!
今回取材にご協力いただいた沖縄セルラー電話株式会社様の創業は1991年。KDDIの連結子会社であり、沖縄県内で携帯電話事業を行う地域会社(大阪証券取引所JASDAQ上場)です。
《au》のブランドで知名度が高く沖縄県の携帯電話事業でシェア首位を誇り、更にインターネットサービスの展開で業績が拡大中です。
沖縄セルラー電話様がPOWER EGG を導入したのはつい最近のことで、稼働開始は2013年7月1日からです。 その導入のきっかけは使用していた人事システムがリース満了となり、ちょうど同時期に那覇市松山への新社屋移転が実施されたことです。良いタイミングだからこの機会にグループウェアを見直し、
◆情報共有/活用を促進。
◆仕事の進め方の変革
(基幹システム連携やワークフロー活用によるペーパレス化の推進、スマホ連携など)。
◆コミュニケーションの充実。
を図ろうということで、2011年末頃から新たなグループウェアのリプレイス・新規導入検討が開始され、2012年12月、株式会社沖縄富士通システムエンジニアリング様がコンサルティングサポートする形で、この導入プロジェクトが本格的にスタートしました。
導入推進のポイント
『プロジェクト目標の設定』と『目標の実現に向けたアプローチ』
「リプレイスをしたい」と考え出した情報システムグループのメンバーたちは、いろいろなグループウェアを見てどれがよいのか比較検討を行った。しかし「うまく自社のシステムに沿うもの」「今後の運用イメージに合ったシステム」をなかなか見つけきれないでいた。
そうした状況だとリプレイスはできない。そこで沖縄富士通システムエンジニアリング社にコンサルティングを依頼し、「何かよいグループウェアはないだろうか」と本格的な検討が始まり、今回の取材にご協力いただいたメンバーたちによる新グループウェアの選定プロジェクトが始動した。
2012年12月頃のことである。
渡具知理事:導入推進のポイントは『プロジェクト目標の設定』と『目標の実現に向けたアプローチ』にありました。そこでまず経営者視点およびエンドユーザー視点でのプロジェクト目標を策定したんです。
そして、システム導入がゴールではなく『プロジェクト目標の達成をゴールとする』ために、
- プロジェクト目標をどう実現して行くのか。
- そのためにはどのような機能が必要になるのか。
という2つの観点でのヒアリングを行い、沖縄セルラーで立てた目標に対し沖縄富士通システムエンジニアリング社がコンサルティング・提案を行いプロジェクトは進んだ。
以下がその際に設定されたプロジェクト目標である。
- 経営者の視点
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- 新システムへの移行による社員満足度の向上
- 業務上の課題解決(生産性の向上、コスト削減)
- 社内コミュニケーションの充実/情報共有の強化
- 仕事の進め方の変革/ペーパレス化の推進
- 社員情報の管理強化
- エンドユーザーの視点
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- 使いやすく分かりやすいシステム導入によるES(社員満足度)の向上
- 電子申請による業務の効率化/迅速化
- 人事作業の効率化による業務見直し
- 各システム間での連携強化
渡具知理事:経営者視点での目標については私の方でまとめ、社長以下経営陣のコンセンサスを取り、さらに"要求事項"として具体的にブレイクダウンしていきました。また機能面については《スケジュールの予約》とか《掲示板》とか、従来使っていた機能がきちんとあるかどうかなどを確認させてもらい、 それらを踏まえ『プロジェクト目標をどう実現していくか』という点については各ベンダー様のご提案にお任せしよう、ということになりました。
POWER EGG が選ばれた理由
要求機能に関する《総合力》で導入決定!
2012年12月から始まった本格的な導入検討においては様々な製品の中から4製品が対象となり、最終的にはA社製品、B社製品、POWER EGG の3製品が残された。
平地課長補佐:A社製品は比較ベースとして設定したもので、実質的には《POWER EGG》と《B社製品》、この2製品の評価が拮抗しました。まず《B社製品》は『画面がキレイで楽しそう。いろいろ機能があり使いやすそう』などの好評価があり、 つまり"見た目"は《B社製品》の方が上と評価されました。しかし『機能がいろいろあり過ぎる。後から飽きそう』などという意見も出ました。
一方POWER EGGはどうか。
平地氏によると、機能性という面ではPOWER EGG の方に軍配が上がったとのこと。
- ワークフローが使える。
- アシストメッセージで情報のやり取りができる。
- 「やるべき仕事」がポータルから消えていくのは分かりやすい。
- スマホ対応、メール連携は便利そう。
といった点が評価されたようだ。
平地課長補佐:グループウェア単体で見ると他にも魅力的な製品はありました。しかし今回のリプレイスではグループウェア単体としてではなく、《人事システムや就業管理システムとの連携》 《ワークフローの活用/ペーパレス化推進》や携帯電話会社らしく《モバイル連携》がどれだけ使いこなせるのか、などが求められました。そうした点での提案内容、製品機能そして今後の期待値などの《総合力》ではPOWER EGGがわれわれの 要求事項を満たしていました。つまり《機能性》対《見た目》の戦いで、6対4でPOWER EGGの勝ちということですね。
情報システムグループの渡口課長補佐によれば、沖縄富士通システムエンジニアリング社の提案内容、導入スケジュール設定(4/1-7/31の4カ月間)も非常に具体的かつ現実的で、導入支援はスムーズに進んだと言う。
そして2013年7月1日、POWER EGGは順調に稼働を開始した。10月半ばからは子会社の沖縄通信ネットワーク株式会社(以下、OTNet)も新社屋へ移転・合流し、全500ライセンスがフル稼働を開始する。
平地課長補佐:いろいろ比較した上での選択ですから、導入コスト面でも十分に満足しています。ただ少し気になるのが、システムが"かたかたしい(真面目過ぎる)"という点・・・。
見た目も含め従来のシステムがシンプルでわかりやすいものだっただけに、ユーザーへの導入説明時に今回は何処がどう違うのかがいまいち伝わってないような気がします。
実際に使ってみてもらえればその使い勝手の良さはすぐ分かるのですが、説明時には機能が複雑で分かりにくいイメージがあります。実務的・実戦的なのは良いのですが、その分"遊び心"が足りないという印象ですね。
非常に生真面目なシステムがゆえにこうしたマイナス評価が出やすいのがPOWER EGGの課題でもあるが、さすが若いスタッフたちが取り組む導入プロジェクトだけに、この"遊び心"不足を解消するために沖縄セルラーの面々は様々な工夫を凝らしている。
その点については、のちほど改めて紹介しよう。
連携により情報共有・利活用の促進を。
人事システムや就業管理システムなどと『基幹システム連携』
そして『スマホ連携』
人事システムとの連携
もともと今回のリプレイスは、人事系システムのリース満了が契機となって話が立ち上がった。
渡具知理事:従来の人事システムでは書類はすべてペーパーで処理していました。それを今回のグループウェア入れ替えにより、基幹の人事システムと連携しワークフローを活用して、業務の効率化およびペーパレス化が図れないだろうか、と。
こうした要望を前提として沖縄富士通システムエンジニアリング社からの提案を受け、最終的にPOWER EGGの選定に至ったという経緯があります。グループウェア-基幹システム連携-ワークフロー活用という流れですね。 実際には沖縄富士通システムエンジニアリング社とコンサルティング契約をし、2012年12月から2013年1月にかけて約2ヶ月間、当社内の人事システムの実態調査をしてもらい、その上で提案を受け2013年1月末ぐらいから選定に入ったんです。
非常に綿密な準備の下プロジェクトが進み、人事システム連携とそれに伴うペーパレス化推進に対応できる《グループウェア&ワークフロー》型システムとしてPOWER EGGが選ばれた訳である。
それでは具体的に、どのような連携が検討されすでに実施されているのだろうか?
要件として提起されているのは以下のようなものであるが、その中からいくつかをご紹介しよう。
- 人材情報の参照
- 人材情報アラート(通達)
- 人材情報登録申請修正
- 年末調整控除申告
- 人事・組織マスタ連携
- 1.人材情報の参照
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これはWebデータベースの機能を活用して行われている。
人事システムより個人人材情報(現在・履歴・実績)をWebデータベースに取り込み、配下社員についての情報をアクセス権限のある人(所属長など)が見られるようにするしくみである。 所属長が部下の履歴を見たいとき、例えば「どの部署でどれくらいの期間過ごしてきたのか」といった、ここ数年の「異動履歴」や「評価実績」などを見たいときに役立つ。
人事情報は通常「紙」でファイルして人事部門が管理している。それをペーパレス化する訳である。そして参照制限を設けて必要な人がWebデータベースで見られるようにする。 また「有効期限がある資格を保有している人」には、Webデータベース機能を活用して期限情報を送ることも可能になる。人事・労務厚生グループ 野尻課長補佐:まだ人事システム側のデータが整理できていないので、画面も私のところで企画中です。個人ごとにいろんな情報が表示できるよう取りあえずフレームだけ作ってあります。今後人事システム側で整理したデータをそのつど取り込んで行く予定です。
- 2.年末調整控除申告
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従来年末調整は、各社員から必要な情報(保険掛け金など)を書類で出してもらい、それを給与計算システムに再入力している。
野尻課長補佐:これがPOWER EGG と連携できれば少なくとも『入力し直す』という作業が効率化され、数字の打ち間違いもなくなります。年末調整に必要な保険の掛け金や扶養家族の状況などを個人で画面に入力してもらい、 ワークフローを活用してその情報を給与計算に反映することなどを検討しています。
就業(勤怠)システムとの連携
就業管理(勤怠)システムとの連携では以下のようなものが要件提起されている。
やはりいくつか紹介しよう。
- 就業申請
- 就業エラー情報アラート機能
- スケジュール連携
- 1.就業申請
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まず就業申請だが、今回アドオンで就業管理システムと連携のしくみを作り、今まで紙ベースでやっていたものがすべてペーパレス化された。 POWER EGG から入力した情報は汎用申請ワークフローで就業管理システムと連携が取られ、ユーザーからするとPOWER EGGを使いペーパレスで日々の勤務実績(勤怠管理)の申請がほとんど(16種類)できる。 例えばPOWER EGGのワークフローで休暇申請を出したら、その情報が就業管理システムに流れて来るのだ。
- 2.スケジュール連携
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逆に就業管理システムの方から「打刻」の状況をグループウェア(スケジュール)に反映することも行われている。
就業管理システムの方から勤務予定と勤務実績のデータが流れスケジュールに反映され、部署によってシフト勤務が異なるが、「この人が来ている、来ていない」がすぐ分かる。つまり出勤証明になるのだ。
まずシフト勤務状況がすぐ分かれば、例えば今いない人に電話したりすることはない。いることが確認できれば『じゃあ電話してみよう』と。これがグループウェアのスケジュール機能などですぐ見ることができれば、非常に利便性は高い。平地課長補佐:実はこれ、営業担当役員から強く要望が出たんです。配下社員はたくさんいるが、出勤しているかしていないかが営業部門は分かりにくいです。外出も多いですし。そこで勤務実績が入っていれば出社していることになる。『退勤』と入ればもう帰ったと見分けが付きます。
情報システムグループ 小渡課長補佐:今回、勤怠申請の残業届や休日届けなどの処理のワークフローをグループウェア側で実現しているというのが、すごく良いなあと思う点です。システムの選定を検討している段階で、就業管理に特化したワークフローを就業管理システムで実現することは当然簡単にできます。
しかしそれを、勤怠に特化したワークフローではなくていろんな稟議申請とか汎用申請などのワークフローも一緒にできるようにしたかったが、以前は『勤怠ワークフローは就業管理システムで。その他のワークフローは他のグループウェアで』などと説明を受けており、そういうものなのかと思っていたが違ったんですね。POWER EGG 側のワークフローでもって就業管理システムを実現している、つまり全部1つの画面からできるのがとても使いやすい。このやり方だと、今後ワークフローを増やす予定ですが、勤怠ワークフローとか稟議ワークフローとかに分けなくて済みますからね。
《スマートフォン連携》は必須条件
スマホ連携は社員全員が対象である。もともと従来型だった業務用携帯をスマホに変えるにあたって、このスマホ連携は必須条件となった。
渡具知理事:出先でワークフローの承認がスマホでできること。これは部長まで全員が要求されます。また営業関係の承認が外出先でできることは、営業担当にとって非常に便利です。 自席にいられない場合はスマホで承認して「時間外」を認めるとか、外出先でのスケジュール入力をその場でできますから。Webメールについては、サイバーメール連携も行っています。
"遊び心"のある『人にやさしい』システムを目指して。
グループウェアの愛称は《synCa(シンカ)=なかまたち》
新たに導入されたこのPOWER EGG、沖縄セルラー電話様では《synCa(シンカ)》という愛称で呼ばれている。
平地課長補佐:実はもともと当社では、グループウェアという呼称はあまり一般的じゃないんです。従来は《ぐるくん》という名称で呼ばれて定着していました。『グループウェアを組んでみました』の略ですね。沖縄の県魚の名称でもあります。『グループウェアが新しくなります』と言ってもいまいちピンと来ないのが、"ぐるくん変えます"と言うとすぐ伝わる、そんな感じでした。まあそういう経緯がありましたので、この新しいPOWER EGGにも名前を付けようということになった次第です。それに現実的な問題として子会社のOTNetも、今後グループウェアを共用します。そこでスタートアップ画面に会社ロゴを表記すると2つ必要になります。だから共通愛称があった方が都合いいんです。
かくして新愛称が全社募集された。そして決まったのが《synCa(シンカ)》である。
沖縄の言葉で『シンカ』は『なかまたち』を意味している。
《synCa》は、ワークフローも組み込まれて同調(シンクロ)でき、また「進化」するグループウェアでもある。 「みんなで使いたいね」というスタッフたちの思い入れが反映された、なかなか洒落たネーミングである。
様々な工夫を凝らして日常で役に立つスタートアップナビ画面
天気予報が見られるスタートアップナビ画面もなかなか工夫されている。
- 1.空海献立表
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スタートアップナビ画面の左上には《synCa(シンカ)》のロゴが配置されている。そして、その右横に出ているのが《空海献立表》。新社屋9Fにある「カフェ空海(社員食堂)」のランチメニューである。社員食堂が混雑しないように情報提供しているわけだが、ランチ情報を確かめるついでに朝出社したら必ず《synCa(シンカ)》を見る習慣が付く。すると同時に、次に説明する『沖縄セルラーフィロソフィ』を自然と目にする仕掛けになっている。
- 2.沖縄セルラーフィロソフィ
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『沖縄セルラーフィロソフィ』は文字通り、同社の企業哲学である。もともとは小さな冊子で提供され、フレームワークは「社是-経営の理念-基本理念-行動規範(企業人として/リーダーとして)」で構成されている。 社員全員がこの冊子を常に携行し、沖縄セルラー社員として相応しい行動を取るよう心がけている。
平地課長補佐:このフィロソフィを常に意識してほしいという思いがあります。そこで記載内容を22パターンの表示項目とし、スタートアップナビ画面をリロードするたびにランダムに表示されるようにしました。一気に全部読むのは時間がかかりますが、 画面切り替えのたびに少しずつ視認することで自然にフィロソフィを思い出してもらえるようにしました。同じ画面で固定だと変わり映えしないので少しでも注目される画面を工夫して『フィロソフィの見える化=よく見られる画面提供』を意識しています。
- 3.『セルラー何の日?』
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「今日は何の日?」の沖縄セルラー版である。
20周年記念誌プロジェクトがまとめられたデータベースをもとに、その中から日付を特定できる過去のできごと『その日、沖縄セルラーに関係するどんなことがあったか』を紹介している。 例えば10月9日の『セルラー何の日?』ではこんな情報が紹介されている。1990年 京セラ会長兼第二電電会長 稲盛和夫氏(現在の沖縄セルラー電話取締役相談役)が、沖縄懇話会設立総会の席上において、沖縄に携帯電話会社を設立する意向を言明。
つまり10月9日は同社創業を語る上で非常に重要な日なのである。
アイコン資産を活かし"遊び心"溢れる在席管理システムを。
前述の平地さんの意見にあったように「POWER EGGは実務的・実戦的なのは良いが、その分"遊び心"が足りない」という印象があるようだ。
そこで平地さんたちは独自に"遊び心"に満ちた工夫を施している。次の《在席管理システム》がそれである。各人の氏名の前のいろいろユニークなアイコンに注目されたい。
普通、在席管理は『いま在席です』『外出中です』など標準で提供されている人型の表示で行う。しかし、それでは用は為すがいかにも事務的で味気ない。 そこで平地さんたちはPOWER EGG標準アイコンの代わりに自社キャラクター《auシカ》の仲間たちのアイコンを活用することにした。
沖縄セルラーのキャラクターは、《auシカ》。 全国のauにはない、沖縄独自のキャラクターである。このキャラクターに、沖縄の特産品を加えた40種類以上の素材をモバイルサイトで配布している。 これらのアイコンを活かして平地さんたちは、単に「席にいる/いない」でなく《各人のその日の気分》を表現することを思いついたのである。
平地課長補佐:POWER EGGの導入研修を受け活用方法などを聞いて、できればもうちょっと"遊び心"が欲しいなと思って始めました。
「シーサー」「アグー豚」「海ブドウ」「ヒジャー(ヤギ)=汗が出てる」「島バナナ」などの沖縄キャラや「カラスのカー」などのキャラも使われている。 いずれも沖縄セルラーの自社キャラクターである。営業企画部がスマホで展開している絵文字を流用している。
一種の『ニコニコカレンダー』的な遊びで、自前のアイコン資産を持つからこそできる工夫でもある。
平地課長補佐:キャラが意味する気分は、キャラにマウスオンすると横に気分内容が文字表示されます。まあこの人が今どんな気分なのか、その目安ですね。みんなが自分のお気に入りキャラを選びます。そして同じアイコンをしばらく飽きるまで使います。 誰かとかぶっていることもありますね。毎日取り替えてもいいし、ずっと同じものを使ってもいい。このところ怒りっぱなし気分の人もいますが、あまり気にすることはないです。遊びですから。
要するに実務的なPOWER EGGに『コミュニケーション活性化の知恵』をプラスして楽しみながら使いこなしている。
平地課長補佐:業務ツールですから基本的には用件を見て、メール内容を見てそれで処理が終わればよし、というものだがそれだけだとホントに味気ない。文字だけじゃなくて、自分のお気に入りのキャラアイコンを選んでもらうことで 少しでも画面を華やかにしたいなあ、と思うんです。楽しんでもらいたいんですね。本来顔と顔を合わせてコミュニケーションするべきなのに、グループウェアはそうしないで済む分実務的だが無味乾燥で、それだと『コミュニケーションの活性化』 という目標に逆行します。そこで少しでもこうした『遊びの要素』を加味してコミュニケーションが豊かになることを願っています。
POWER EGG導入後の評価と効果は?
汎用申請ワークフロー活用、複数会社間運用など
次のステップに向けて、《synCa》は更に進化する。
POWER EGG の使用便利感・効果について平地さんは「取りあえず満足」という評価をしている。『大満足』にならない理由はまだ計画中のことが多くて評価しようがないからである。費用対効果も同じ理由で捉えきれていないという。
渡具知理事:生産性向上、コスト削減、コミュニケーションの充実、仕事の進め方の変革(ペーパレス化推進)など課題は多いが、「仕事の進め方の変革・ペーパレス化に関しては、今回アドオンで就業管理システムを作り、従来紙ベースでやっていたものが すべて『ペーパレス化』されました。次に汎用申請まで行きたいが、まだそこまでは・・・。しかし第1段階はクリアできたと思います」
渡口課長補佐:アシストメッセージを活用して仕事を進める、という新しいスタイルが定着しつつありますね。アシストメッセージを見ながら、自分に与えられている課題が何かを確認するという新しい習慣が生まれています。だから『社内の気づき』という意味では 期待以上に効果が出ています。『ここを空にするんですよ』と。これをきちんとやっていると、仕事の片付き感が分かります。『これを早くやらなきゃ』と、synCaを起ち上げて今まで以上にしっかりチェックしなきゃという感じになっています。
7月1日からの稼働で約3ヶ月ちょっとが過ぎた。現状での評価を渡具知理事はじめ皆さんは以下のように判断している。
- 人事系のシステム
- 現在データ整備中。まだ完全な本格運用には至っていない。引き続きデータ整備を推進して本格運用に向ける。
- ワークフローについて
- 就業管理という視点から見ると、初期の目標は達成済み。ワークフローとして当初想定したもの(有給休暇の取得、欠勤・時間外勤務の申請など)は評価できる状態。以前紙でやっていたものが全部ペーパレス化され、就業管理に関する運用はうまく移行している。汎用申請書や稟議書など、その他の手続きについてはまだこれから移行段階にある。
- 従前のシステムとの違い
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- 非常に「汎用性が高い」と思う。
- 《電子会議室》など、今までのグループウェアよりも「情報の伝え方」「情報の受け方」という点で汎用性が高い。いろいろなやり方ができる。(人事・労務厚生グループ 野尻課長補佐)
- 『横断検索』という機能がとても便利。
スケジュール、掲示板、ファイル管理の中から1つのキーワードで検索すると対応するコンテンツが出てくる。例えば人事異動があった時、辞令情報を見たいとすると「人事異動」というキーワードで見つけられるから助かっている。(情報システムグループ 小渡課長)
経営トップの評価も上々のようである。
北川社長も役員の皆さんもスケジュールは普通に使っている。とくに不満は聞こえて来ない、と渡具知理事は言う。
また『スマホ決裁』の運用については、外出先や出張先からの承認・決裁で活用している。
今後の展望について渡口さんは次のように語っている。
「今後、子会社のOTNetが移転してきてsynCaも一緒に使うことになっています。そうなると子会社の組織情報のメンテナンスをどうするか?という問題が生じます。できれば権限委譲して各社のシステム管理者に任せたいのですが、 その点が検討課題になりそうです。あと例えば《掲示板》など、『沖縄セルラー』『OTNet』それぞれの掲示板を設定し、更に『沖縄セルラー』で管理して『グループ(新社屋ビル)共有の(会社間をまたぐ)掲示板』を設定するなど 3つの掲示板を作成・管理して、便利でセキュアな情報共有を実現したいですね」
まだ稼働が始まったばかりの《synCa》だが、そのネーミングが意味する《なかまたちの情報共有・利活用システム》として、経営目標・組織目標の実現と同時に『人にやさしいシステム』を目指している。アイコンを活用した独特で楽しい在席管理システムや非常に実用的なスタートアップナビ画面のように、これからも"遊び心"に満ちたユニークでユーザーフレンドリーなシステムの具現化が期待できそうである。
導入効果まとめ
- 仕事の進め方の変革
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- 基幹システム連携やワークフロー活用
- スマホ連携により出先からの決裁によるスピードアップ
- ペーパーレス化
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- ワークフロー利用によりペーパーレス化(勤怠申請16種)
- 見える化
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- アシストメッセージでやるべき仕事に気づける
- 就業システムとの連携により、社員の出勤状況が把握可能
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企業プロフィール
沖縄セルラー電話株式会社様
設立 | 1991年 |
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本社所在地 | 沖縄県那覇市 |
資本金 | 14億1458万円 |
年商 | 504億3800万円 |
従業員数 | 160名 |
主な業務 | ・電気通信事業 ・携帯電話サービス/インターネットサービスの提供 |
- ※企業データは2013年3月時点
導入時期・その他
POWER EGG 導入時期 |
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稼働ライセンス数 | ・沖縄セルラー本社、および2013年10月半ばに新社屋へ移転・合流する子会社の沖縄通信ネットワーク株式会社(OTNet)を合わせ下記機能を各500ライセンス。 ・(ベースシステム/グループウェア/ファイル管理/汎用申請ワークフロー/Webデータベース/SDK/スマートフォンオプション) |
取材ご協力者 |