導入事例

大分銀行 様

「文書管理システムの更改から始まった取り組みが、
いまや業務の中心に位置する存在。
現在はAIの活用にも取り組んでいます」

「感動を、シェアしたい。」をブランドスローガンに掲げ、お客さまや地域とともに発展するビジネスモデルを推し進めている大分銀行。同行では、文書管理システムのサポート終了を契機にPOWER EGGを導入し、汎用申請ワークフローからWebデータベース、グループウェアへと活用範囲を順次拡大。現在では約450のワークフロー申請フォームおよび約2,400のWebデータベースが稼働する業務基盤へと成長しています。今回、導入から約10年にわたる活用の歩みについて詳しく伺いました。

背景

・金融機関特有の紙文化から脱却し、ペーパーレス化を進めたい、デジタル化で決裁スピードを上げたいという意識が常にあった

・行内の規程などを管理する文書管理システムのリプレースに合わせて新システムの導入に着手することにした

活用状況

・汎用申請ワークフロー、Webデータベース、グループウェアと活用領域を徐々に広げ、情報共有や業務運営を支える基盤として定着

・申請フォーム約450個、Webデータベース約2,400個を作成。AIツールの呼び出しも可能に

導入から約10年、
ペーパーレスが浸透

POWER EGGの利用状況をお聞かせください。

2017年1月にPOWER EGGを導入しました。グループウェアとWebデータベースは2,870ライセンス、汎用申請ワークフローは2,400ライセンスで利用しています。

事務統括部 副部長 柴田 祐二氏
事務統括部 副部長 柴田 祐二氏

導入の効果をお聞かせください。

ペーパーレス化と付帯業務の削減

導入前、稟議書や申請書は紙で回覧しており、申請番号の採番、印刷や控えのコピー、ファイリングなど多くの付帯業務が発生していました。過去の書類を確認する際も、書庫から手作業で探し出す必要がありました。
導入後は、汎用申請ワークフローやWebデータベースによって申請・決裁業務を電子化。紙による回覧はほぼなくなり、印刷やファイリングなどの付帯業務も大幅に削減。POWER EGG導入後の稟議書や申請書は自席のパソコンで検索できるようになりました。行員のデスク上から紙が消え、本来業務に注力できる環境づくりにつながっています。

決裁のスピードアップ

紙の稟議書の場合は、支店~本部や本部~事務センターのメール便での搬送に時間を要していました。POWER EGG導入後は物理的な移動時間がなくなり、リアルタイムで送信できます。またPOWER EGGでは稟議書の現在地が一目で分かるため、回覧される側の行員の意識も変わり途中で停滞することもなくなりました。決裁までに要する時間は確実に短縮されています。

全行のスケジュール共有

導入後、スケジュールの閲覧範囲を段階的に拡大し、現在は役員を除く全行員のスケジュールが確認できるようになっています。スケジュールの把握だけでなく会議の調整も容易になり、以前は口頭や電話で行っていた上席への参加要請も、空いている日時に予約を入れるだけ。参加の可否もボタンひとつで知らせることができます。

ワークフローと文書管理を
ひとつのパッケージで実現

POWER EGGの導入背景をお聞かせください。

当行内にはかねてより、金融機関特有の紙文化から脱却し「ペーパーレス化を進めたい」「デジタル化で決裁スピードを上げたい」という意識がありました。
ただ当時(2010年代前半)は勘定系システムのリプレースを控えており、リソースを確保できずすぐに取り組むことはできませんでした。
その後、行内の通達類や規程・マニュアルを管理する文書管理システムのサポート終了を控え、そのリプレースに合わせてペーパーレス化の推進や電子稟議の導入ができないか考えるようになりました。

比較検討の経緯と、POWER EGGを選定した理由をお聞かせください。

比較検討したのは2製品で、そのひとつがPOWER EGGでした。選定理由は3つあります。
1つめは、ワークフローと文書管理をひとつのパッケージで実現でき、コストを抑えられる点です。両立できる製品は、我々が知る限りほかに見つけることはできませんでした。
2つめは、導入が容易である点です。POWER EGGの汎用申請ワークフローは、ノンカスタマイズで必要十分な機能と、誰でも簡単に開発できる操作性を備えています。この手軽さは、導入後の運用を考えると大きな魅力でした。
3つめは、汎用申請ワークフローのほかにWebデータベースとグループウェアの機能を実装している点です。Webデータベースは銀行業務の効率化に有用であり、グループウェアはスケジュール管理に加え、ポータルとして役立つと考えました。

段階的な活用拡大で
業務基盤を構築

御行にとって、POWER EGGはどんな位置づけのシステムですか。

導入当初は、文書管理やワークフローのためのひとつの業務システムという位置づけでした。その後、ワークフローの申請フォームやWebデータベースの増加により活用が広がり、グループウェアのスケジュールやメールの使用開始に加え、他システムへの入口となるポータルとしても定着するなどPOWER EGGを利用する機会が徐々に増えていきました。こうした段階的な活用の積み重ねにより、もともと利用していた別のグループウェアからも自然と移行が進み、POWER EGGが業務全体を支える基盤となっています。
現在は一部の業務システムとシングルサインオンで連携するポータルにもなっていますし、新たに構築するシステムもPOWER EGGから連携するスタイルがスタンダードになっています。POWER EGGにログインしなければ何も始められない状況なので、業務の中心に位置する存在であることは間違いありません。

汎用申請ワークフローの作成数と実例を教えてください。

現在は約450の申請フォームを運用しており、稟議書や報告書、各種申請書などでさまざまな業務に利用されています。当行ではフリー入力の稟議書、報告書だけで年間約5,000件の申請があります。顧客氏名や科目・口座番号など入力項目が定まっているものについては定型フォームを業務ごとに作成していますので全体としてはその数倍の申請件数になります。

事務ミス事故報告

「事務ミス事故報告」では、事象発生店舗からワークフローで申請し支店長が承認すると、決裁された案件はWebデータベースに反映されます。Webデータベースでは過去に報告された内容が一覧形式で確認できるほか、店舗別や発生原因別の集計表示も可能です。詳細な分析はエクセルに出力して行っています。

事務ミス事故報告 申請画面
事務ミスの報告から承認までをワークフローで電子化。承認された内容はWebデータベースに登録され、過去事例の検索や原因分析の基礎データとして活用されています。

Webデータベースの数と実例を教えてください。

年度ごとの切り替えまで含めてですが、のべ約2,400のWebデータベースが作成されました。申請書式など本部と営業店間のやり取りを効率化するWebデータベースをはじめ、進捗管理や情報検索、研修エントリー、受講報告など、さまざまな業務で活用しています。
今回は当行独自といえるWebデータベースをご紹介します。

同部 事務企画グループ 推進役補 友永 絢子氏
同部 事務企画グループ 推進役補 友永 絢子氏

各種業務の進捗管理

さまざまな業務の進捗管理にWebデータベースを活用しています。例えば、「POWER EGG書式電子化申請」では、「紙の申請書類をPOWER EGGで電子化したい」などの他部署からの要望を作成部署で受け(申請)、承認、作成、検証までの進捗を管理できるようにしています。関係者による状況把握や発注者と作成者間の仕様の確認など迅速に行うことができます。
このほか「ATMリプレースに関する進捗管理」では、設置する店舗の担当者や警備会社、現金装塡担当者、監視センターなど多くの関係者とのやり取りの状況を管理し、進捗状況の把握を容易にすることで作業漏れを防止しています。また、研修のエントリーや事後報告、各種期日の管理などさまざまな用途に活用しています。

情報の集約による検索の効率化

グループウェアのナビビューには最新情報が表示されますが、更新が速くて追えなくなることがあります。また、銀行業務では法制度対応やシステムのリプレースなど対応が長期に及び、関係資料も数が膨大になることがあるため、以前は情報元にたどりつくのに時間を要することがありました。
そこで作成したのが、「おまとめ」のWebデータベースです。掲示板での行内周知文書や、ファイル管理やWebデータベースに登録された行政等からの文書、ワークフローで回覧した稟議書などを「〇〇法対応」や「行内××制度改定」などの名称で作成したひとつのWebデータベースにまとめることで一覧性を高め、必要な情報へスピーディにアクセスできるようにしています。POWER EGGではあらゆる場所で簡単にリンクを使用できるようになっており、「おまとめ」のWebデータベースからはファイル管理などの情報をリンク参照していますので、大容量データを複数箇所に登録することなくリソースを有効に活用できています。

マーケットダービー

当行では市場業務所管部署において、マーケット感覚を醸成する目的で、年2回、全行員を対象とするマーケットダービーを開催しています。エントリーの締め切りから1カ月後のドル円相場、日経平均株価、長期金利を予想し、理由を添えてWebデータベースに投票するというものです。

マーケットダービー 投票画面
行員一人ひとりが市場動向を考察し、Webデータベースに予想値とその理由を添えて投票します。

予想対象日到来後に担当部署で集計しランキングを発表しますが、当初は投票のみWebデータベースで実施しており、結果発表は個人名を伏せたランキング形式のエクセルで行っていました。順位の把握に手間取ることがありましたので、エクセルで集計した結果を投票のWebデータベースに反映させ、容易に自分の順位を確認できるようにしました。1~3位には表彰と景品もありますから、多くの行員が本気で取り組んでいます。

マーケットダービー 結果一覧
集計結果をWebデータベースに反映することで、自身の順位や予想結果をいつでも確認できます。

AIの活用も進む

AI活用にも取り組まれているそうですね。

少子高齢化による人材不足が進むなか、効率化推進、生産性向上のためAIの活用は避けて通れません。現在、全行をあげて営業面や各種事務面などでの実用化に向けて取り組みを加速しています。
POWER EGGからは、生成AIのページや、法人向け営業や融資推進に役立つプロンプトへのリンクを用意し、POWER EGGのTOP画面から画面展開できるようにしています。

今後の展望をお聞かせください。

AI活用に関しては、POWER EGGが稼働して以降、この10年間にため込まれたデータを活用できないか今後検討を進めていく予定です。例えば、ワークフローの申請データを分析し定型化が可能な業務を洗い出す、あるいは事務ミスデータを分析し潜在リスクを顕在化させるなどです。また、スキャナで読み取った紙の情報をAIで分析、データ化し、APIでWebデータベースへ登録するというようなことも検討したいと考えています。

企業プロフィール

株式会社大分銀行

1893年2月創立、大分県大分市に本店を置く地方銀行。大分県内のほか、県外にも店舗を構え、本支店・出張所は93カ店を数える。従業員を中核に据え、ステークホルダーを定義したVision2031「地域の持続可能性を高める価値創造カンパニー ~ステークホルダーとともに~」を推進。誠実さと人とのつながりを大切にしながら、お客さまや地域との共存共栄の関係を深化させる取り組みに尽力している。

(2026年3月現在)
名称 株式会社大分銀行
本店所在地 大分県大分市府内町3丁目4番1号
創立 1893年2月
資本金 195億9,843万2,500円
店舗数 93カ店(本支店・出張所)
従業員数 1,419名(出向、嘱託および臨時雇員は除く)
預金 3兆6,316億円
貸出金 2兆4,733億円
URL https://www.oitabank.co.jp/

※本事例に掲載されている情報は、取材当時のものです。
取材:2026年8月