導入事例

九州デジタルソリューションズ株式会社 様

「顧客情報を管理するPOWER EGGは、
今や当社に欠かせない基幹業務システムの
ひとつになっています」

2021年11月、株式会社肥銀コンピュータサービスから社名変更し、九州フィナンシャルグループのDX推進における中心的役割を担う存在となった九州デジタルソリューションズ株式会社。
今回、同社がPOWER EGGを導入した背景と効果について、ソリューション営業部 営業推進グループ長 白石 英樹氏、同部 営業企画グループ長 山田 貴文氏に詳しく伺いました。

背景

・Excelファイルで日報の管理・共有することに限界を感じていた

・顧客情報が点在しており、社内での情報共有が出来ていなかった

・従来の申請システムには通知機能がなく、決裁までに1週間ほど要していた

活用状況

・分散されていた顧客情報を一元管理できるようになり、組織として伴走型でお客様をサポートできる体制になった

・承認状況が可視化され、ほぼすべての申請がその日中、もしくは翌日には承認されるようになった

業務のプラットフォームとして欠かせない存在に

今回、導入した製品・サービスを教えてください。

顧客情報の一元管理を目的に、POWER EGGを導入し2017年12月から利用しています。選択した機能は、グループウェア(337ライセンス)、汎用申請ワークフロー(337ライセンス)、Webデータベース(270ライセンス)、CRM(120ライセンス)で、グループウェアと汎用申請ワークフロー、Webデータベースについては、グループ会社でも利用しています。

ソリューション営業部 営業推進グループ長 白石 英樹氏
ソリューション営業部 営業推進グループ長 白石 英樹

POWER EGGの導入効果を教えてください。

組織でお客様をサポートできるように

それぞれの部門に分散されていた日報や案件情報などが一元管理できるようになりました。部門を問わず、情報を共有・更新しています。当社はエリア担当の見直しも多いため、過去のデータを簡単に参照できるのが便利だと感じています。担当者の不在時に問い合わせがあっても、一目で状況が把握できるようになり、一担当者だけではなく、組織としてお客様をサポートできる体制になりました。顧客に伴走することが当社の役割と考えていますから、利便性は手放せません。

また、会社の取り組みや活動状況によって、求められる情報の変化にも柔軟に対応できるのもPOWER EGGの優れた点です。わざわざベンダーに更新を依頼しなくても、自分たちで簡単にデータ構成を更新できますからね。

あらゆる業務情報がPOWER EGGに集約

朝出勤したら、すぐに立ち上げるのがPOWER EGGです。すべての業務はここからスタートし、業務中は常時立ち上がっています。自分がやらなければならないタスクが新着順で一望できるため、業務の積み残しはほぼゼロ。依頼や通知もすべてPOWER EGGのポータルを通じてすぐに分かる仕組みですから、まさにプラットフォームとしてなくてはならない存在です。

社内規程や業務マニュアルなどもグループウェアの「ファイル管理」で一元管理しています。規程類を確認したい場合や業務の進め方などに困ったら、まずはそこを見にいくというスタイルが浸透しています。

「社内メール」機能も便利ですね。通常の電子メールですと、どうしても大事な要件が埋もれてしまうことがあります。やりとりの履歴を追いかけるのも大変ですから、急ぎの要件では、社内コミュニケーションに支障をきたすこともありました。

社内メール機能を使い始めてからは、やりとりがチャット形式で残っていくため、重要事項が埋もれてしまうことも無くなりました。グループ会社間で行う顧客紹介や見積り添付などのやり取りもスムーズになり、社内外を問わず、コミュニケーションは大きく改善したと実感しています。

他の社員へ作業指示を出せる「作業(ToDo)」機能も便利です。依頼指示がタスクとして残るばかりでなく、進捗・履歴も追跡できるため、作業状況を簡単に把握できます。業務の抜け漏れをなくすため、部門を超えて活用されています。

「掲示板」の機能は主に総務部門で活用しています。会社の重要事項を全社員に知らせるには掲示板が便利で、その到達率は100%。掲示板に掲載された情報は新着として表示されますから、メールよりも確実に伝達することができます。

年間数千件におよぶ申請の紙がゼロに

以前に利用していたグループウェアにもワークフローの機能もありましたが、Excelで作成した帳票を添付して承認する方法だったため、メールに添付ファイルして閲覧する方法とあまり変わりませんでした。

帳票作成機能が充実しているPOWER EGGの汎用ワークフローを利用するようになってからは、Excelファイルが不要になりました。一般的な稟議だけで20以上、ほか営業関連や経費関係などのさまざまな手続きの申請を合わせると申請帳票の合計は65以上あり、これらすべて汎用ワークフローのなかで分類しながら作成しています。

ペーパーレス化への取り組みも大きく進みました。いま、紙の帳票で行う申請は、社内にはほぼないと思います。正確な削減量は計算していませんが、少なくとも年間数千件におよぶ申請の紙が無くなりました。

当社は金融系特有の厳格な規程があるため、ひとつの案件で2~3の申請書類を作成する必要があります。すべて汎用申請ワークフロー内で完結するのは、業務の負荷軽減にもつながっています。

決裁もスピードアップしました。以前のシステムでは承認が回ってきたことを知らせる機能がなかったのです。承認を得るのに1週間以上かかることも珍しくなかったと思います。POWER EGGでは、申請をすればすぐに決裁者に通知されます。承認状況も可視化されていますから、上司も遅れまいと自ずと承認までの時間が短くなりました。

現在では、ほぼすべての申請がその日中、もしくは翌日には承認されるようになりました。顧客への見積りを素早く提出できるなど、業務のスピードアップにも貢献できています。

Excelで行っていた顧客管理が限界に

POWER EGGを導入した背景をお聞かせください。

Excelファイルで顧客情報を管理・共有することに限界を感じ、システムの導入を検討したのがきっかけです。当社は収納代行サービスだけでも約4,000社とのお付き合いがあるため、顧客ごとに案件を管理するとなると、その分だけExcelファイルが必要になり、どうにも管理しきれなくなっていました。

営業日報も日付と担当者ごとにシートを作成し、共有していましたから、過去の取引や交渉の履歴を参照するだけでも一苦労です。訪問日がバッティングしないようにするためには、ファイルをいくつも開いて確認しなければなりませんでした。

折衝履歴や期日管理も、グループウェアと紐づけて管理できれば良かったのですが、残念ながら当時使っていたグループウェアでは、顧客や案件情報とスケジュール管理を紐づけることができなかったのです。

また、収納代行サービス部門とソリューション営業部門で、顧客情報を一元管理できていませんでした。それぞれの部門に共通する顧客であっても、把握できているのは自身の部門の取引情報のみ。お互いの部門がしっかり情報連係できず、お客様目線に立った最適な提案を行うこともままなりませんでした。

グループ企業や金融サービスとは別の外販事業を加速させていくという会社全体の方針のもと、顧客数が伸び始めているなかでこの課題は早々に解決したいと考えていました。ですので、情報を一元化するシステムの導入が急務だったのです。

手頃な価格で多機能であることが評価

他に比較・検討した製品はございましたか。

比較・検討という意味では、一度、著名なCRMをお試しで1ライセンスを購入して、しばらく使ってみたことがあります。

機能的には特に問題はありませんでしたが、コスト面が大きな障壁となりました。全社員分のライセンスを導入するとなると、相当の出費を覚悟しなければなりません。結局、当時は費用対効果を考えてすぐに断念しました。

POWER EGGを選定した理由をお聞かせください。

お付き合いのあるベンダーさんから提案されたのがPOWER EGGだったのです。手頃な価格ながらも、グループウェアやワークフロー、Webデータベース、CRM機能が用意されており、パッケージながら多機能という印象を持ちました。

しかも、各機能の情報が紐づき、横串を通せるところが素晴らしいと感じました。現場から「顧客データを何とかしてほしい」という要望が高まっていたタイミングだったこともあり、他製品の比較・検討を打ち切り、思い切ってPOWER EGGを導入することにしました。

前述した効果を見ていただければ分かる通り、結果的にそれは大正解でした。

ソリューション営業部 営業企画グループ長 山田 貴文氏
ソリューション営業部 営業企画グループ長 山田 貴文

BIツールでデータ分析も

現在はBIツールとも連携していると伺っています。

POWER EGGを導入して5年が経ち、さまざまなデータが蓄積されました。こうしたデータをそのままにしておくのはもったいないと考え、現在はBIツールと連携させています。

具体的には、部門ごとに必要なデータを目的別にPOWER EGGからデジタルダッシュボードに近い形で参照できるようにしています。案件状況を表やグラフで分かりやすく表示させることはもちろん、営業部門の売上予測といったことまで積極的に活用しています。ディサークルさんからは、「ここまでデータを活用できるのは素晴らしい」と、大変うれしい言葉をいただいています。

最後に今後の展開をお聞かせください。

蓄積されたデータをもとにした顧客へのアプローチを展開していく段階にきていると考えています。具体的なロードマップは決めていませんが、データがたまる仕組みと業績の可視化はできましたから、次は営業プロセスの可視化に取り組みたい。データから営業活動を見直すSFA(Sales Force Automation)にフォーカスしていきたいと考えています。

そもそも顧客データを一元管理したいところからSFAを考えるまでにたどり着いたのは、POWER EGGのおかげであることは間違いありません。使いこなせば使いこなすほどやりたいことが増えている状況ですが、これもPOWER EGGの機能が素晴らしいからだと思っています。引き続きディサークルさんのサポートに期待しています。

企業プロフィール

九州デジタルソリューションズ

九州フィナンシャルグループの一員として、多様なデジタル技術を活用し、地域企業の持続的な発展に貢献することを目的としたソリューションカンパニー。現在のコア事業は、顧客のニーズに応じた最適解を提案するソリューションサービス、集金業務の効率化を担う収納代行サービス、封入封かんやデータ入力など煩雑な事務のアウトソーシングを行う事業支援サービスの3つ。地域ユーザーの経営基盤を盤石なものにするために、デジタル技術とサービスでこれからも「新しい価値」を提供していく。

(2022年4月1日時点)
名称 九州デジタルソリューションズ株式会社
本社 熊本市西区春日1丁目12番3号
設立 1988年9月
資本金 2000万円
従業員数 147名
URL https://kyu-ds.com/

取材:2022年6月