ホクショー株式会社 様(活用編)
「基幹システム・SFA・POWER EGGを役割で
使い分け、引き合いから受注後の社内処理
までをワンストップで支えています」

物流倉庫内における垂直搬送機や仕分け搬送機などの物流機器、各種自動化装置の開発・製造・販売を手掛け、国内トップクラスのシェアを誇るホクショー。2013年に営業部門へPOWER EGGを導入し、2015年に全社展開した同社の取り組みは、2021年の記事でもご紹介しました。今回は、その出発点である営業部門での活用と、基幹システムや外部サービスとの多彩な連携にフォーカス。営業部門での活用を支える安全環境品質管理部 情報管理課の皆さまにお話を伺いました。
| 背景 |
・顧客情報や営業ノウハウが担当者個人にとどまり、日報やアクションプランも拠点ごとにExcelでバラバラに管理されていた ・グループウェアが老朽化し、ワークフローやスマートフォン運用には別途費用が必要。運用管理・開発も属人化していた |
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| 活用状況 |
・基幹・SFAではカバーできない領域をPOWER EGGが補完。社内調整・確認プロセス、部門間の情報連携を担うツールとして活用 ・基幹システムのデータをバッチでWebデータベースに反映し情報ポータル化。REST APIやサーバータスクで連携・自動化を高度に実現 |
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営業力強化を目的に
POWER EGGの導入が決まった
本日はよろしくお願いいたします。改めてのご質問となりますが、2013年に営業部門で導入された当時の課題を教えてください。
営業力強化を呼びかけた上層部からの要望がきっかけでした。当時は顧客情報や営業ノウハウが担当者個人にとどまり、日報やアクションプランも拠点ごとにExcelでバラバラに管理されていました。営業部門全体で情報を活かすため、システム化をして外出先からもスマートフォンで情報を確認できるようにすることが狙いでした。
当時のグループウェアは老朽化していた上、ワークフローやスマートフォン運用には別途費用がかかり、運用管理や開発も属人化しているという課題もありました。営業部門での導入で手応えを確認し、2015年に全社展開へとつなげたのは前回お伝えした通りです。
基幹システムやSFAでは
できない業務を補完
現在、営業部門ではどのように活用していますか。
営業部門では、弊社が独自に開発した基幹システムとSFAパッケージ、POWER EGGの3つを使い分けています。全体的には、見積から受注した仕様を工場に送るところ、工場内の製造工程管理、会計管理など業務の大半は基幹システムが担っており、営業の受注管理は別のSFAパッケージ製品で行っています。
POWER EGGは、基幹システムやSFAで管理する内容を確定させるまでの社内のプロセス管理や、他部署との情報連携を補うツールとして活用しています。
基本的に当社の製品は受注生産での一点物ですから、引き合いから製造依頼に至る各工程で、営業部門と技術部門での確認作業や、納品までのチェックリスト管理が煩雑です。そうした補完的な業務に、POWER EGGの汎用申請ワークフローやWebデータベースを活用しています。
具体的にはどのような場面で使われていますか。
取引判断の承認
基幹システムへ確定情報を登録する前段階で、上司や関係者との合意形成を行うため、受注判断が難しい案件の新規取引申請や見積・受注決裁の申請を汎用申請ワークフローで運用しています。簡単なチェックならWebデータベースだけで良いのですが、こうした判断は複数の決裁者で行うなど、きっちりとした承認確認が求められるので、汎用申請ワークフローが必要です。
技術部門への支援依頼
標準的な仕様では対応が難しい要件や過去に例がない案件については、営業や各拠点のSEだけでは判断がつかないことがあります。こうした案件を工場の技術部門に対して相談依頼するときにも、汎用申請ワークフローでの確認を行っています。
社内での確認作業
一方で、部門間や上長との確認事項など、柔軟な情報共有や進捗管理が求められる業務については、現場部門が自らWebデータベースを作成し、業務の進捗管理に活用しています。こうした確認作業系のデータベースはかなり利用頻度が高く、月間あたりでも1,000件を超えるレコードが作られています。Excelファイルを添付してやりとりした記録をあとから参照できるなど利便性が高いですね。
受注物件管理
検収書の回収や売上指示など、受注から売上計上までに必要な社内処理が漏れなく完了しているかを確認するチェックリストとして、Webデータベースを活用しています。項目によっては外部DB参照の機能を用いて基幹システムのデータを参照できるようにしており、POWER EGGの画面上で確認が完結するようにしています。こうした仕組みによって、業務の効率化とともに、抜け漏れの防止にもつながっています。
情報を集約するポータルとして
POWER EGGを活用
基幹システムとの連携について教えてください。
当社の基幹システムはスクラッチで開発しているのですが、新機能の追加にはコストや工数がかかります。また、営業部門からは「情報の入り口を一つにしたい」「スマホから見られるようにしたい」という要望もありました。こうした背景から、基幹システムに機能を追加していくのではなく、必要な情報をPOWER EGGに集約し、業務に必要な情報を一元的に参照できるポータルとして活用しています。
具体的には、基幹システムが持つ顧客マスターや各種要因分析、後追い情報など、営業部門が日常業務で必要とするデータを、毎朝バッチ処理で抽出し、POWER EGGのWebデータベースに反映しています。
これにより、営業担当者や経営層がPOWER EGGだけで必要な情報を横断的に把握できるようになり、必要な情報にすぐにアクセスできる環境が整っています。その結果、営業判断や案件管理のスピード向上にもつながっています。営業のメンバーからは「ここを見れば十分な情報が得られる」と言われるほど、業務に必要な情報が集約されたポータルとして定着しています。
ほかにも独自の連携・自動化の工夫があると伺いました。
情報管理課では、ExcelとREST APIを組み合わせたデータの一括更新を行っています。人事異動などで社員情報が変わった際は、Excelで修正したデータをREST API経由で社員情報のWebデータベースに一括反映。
年間休日カレンダーなども、ExcelとAPIで基幹システムとPOWER EGGの両方へ同時に反映させています。
また、サーバーのタスクスケジューラ(バッチ処理)でPOWER EGGの休日カレンダーを参照し、営業日になると各社員の日報の空レコードを自動作成。同時にアシストメッセージで通知することで、日報の入力忘れを防ぐといった工夫をしています。
外部サービスとの連携では、名刺管理サービス「CAMCARD」の名刺情報を、三谷産業さんの「NEST」という連携サービス経由でPOWER EGGに取り込んでいます。新しい名刺が届くとアシストメッセージで通知され、画面から取り込める仕組みにしています。
システム部門によるきめ細かい
サポートで運用定着を推進
汎用申請ワークフローやWebデータベースの作成・運用体制はどうなっていますか。
汎用申請ワークフローは決裁ルートやルート部品の設定が必要なため、情報管理課のシステム管理者が運用しています。Webデータベースは、希望者向けにハンズオン講習会を実施しており、受講者が自ら作成・運用できるように育成しています。
作成ができる担当者は各部署に1~2名程度はいます。対応が難しいものは、業務改善依頼を申請してもらい、情報管理課で対応しています。ほかには日常的なヘルプデスク業務なども行っています。
こうした定着のための取り組みでどのような変化がありましたか。
導入当初は営業部門からのスモールスタートでしたが、これが全社へと広がり、今では全社員にとって必要なインフラになりました。ちょっとした依頼や進捗確認も、口頭や電話だったのがWebデータベースに集約され、関係者間で共有されるようになっています。
導入から10年以上経ち、ある意味で空気のような存在ですね。なくなると困ると感じるほど、社内には欠かせないものになっています。
今後の展望をお聞かせください。
部門や人によってITリテラシーにまだまだ差があり、アプリ作成の権限を持っていても活かしきれていない業務があるのではという課題を認識しています。
今後もセミナーなどを通じて全社での底上げを図り、Webデータベースを現場の業務改善やDXにつながるツールとしてさらに活用してもらいたいと考えています。一方で、工場の製造現場などではどうしても日々のものづくりの業務が優先で、PCを操作する時間が相対的に少ないこともあり、紙ベースでのやりとりが残っているのが実態です。
こうした現場の業務でも、どのような工夫をしたら、納得感を持ってITツールを活用してもらえるかの施策を考えていくのも情報管理課の今後の課題だと捉えています。
POWER EGGへの今後の期待をお聞かせください。
我々を驚かせる目玉機能の登場を期待しています。生成AIやチャットボットのように自然言語で質問するとPOWER EGG内のデータを横断的に検索して回答してくれるような機能を強く望んでいます。まずは全員が参照できる公開情報だけでも検索できるようになると嬉しいですね。
引き続き、ディサークルさんの手厚いサポートをよろしくお願いします。
営業部門さまからのコメント
案件に関する情報や関連資料がPOWER EGG上に集約されており、進捗状況や承認状況も確認しやすいため、案件対応や社内調整を進める上で役立っています。
導入から10年以上が経過しているため以前との比較は難しいですが、今では業務に欠かせない存在です。
一方で、長年の運用で多くの資料や情報が蓄積されているため、必要な情報を探すのに時間がかかることもあります。
今後は、AIの活用によって蓄積された資料や情報がより探しやすく、活用しやすくなることを期待しています。
企業プロフィール

垂直搬送機、仕分け搬送機、各種自動化装置をはじめとした物流システム・機器の専業メーカー。ポータブルスラットコンベヤの開発以降、タテの搬送分野における技術力を高め、垂直連続搬送機「バーチレーター」、垂直仕分け搬送機「ハイトレー」、垂直往復搬送機「オートレーター」を次々に開発。庫内物流合理化のニーズにきめ細かく対応しており、大手物流会社の物流システム・機器として数多く採用されている。
| 名称 | ホクショー株式会社 |
|---|---|
| 本社 | 石川県金沢市示野町イ6 |
| 設立 | 1952年12月 |
| 資本金 | 2億250万円 |
| 従業員数 | 368名 |
| URL | https://www.hokusho.co.jp/ |
※本事例に掲載されている情報は、取材当時のものです。
取材:2026年5月