導入事例

株式会社ファンケル 様

情報が『埋もれない!漏れない!』情報の統合・集約により、“全員当事者”意識が浸透し、 ファンケル・スタイルの具現化が進行中!

今年(2005年)4月、創業25周年を迎えた「ファンケル」様。通信販売で、スー パーやコンビニや直営店で、そしてテレビや雑誌の広告でよく見かける同社は、 無添加化粧品や栄養補助食品など“美と健康”に関わる製品の研究開発・販売を手がける大手企業です。

ファンケル様のPOWER EGG導入は、2004年3月から。以前は電子メールによ る情報連絡が中心でしたが、それでは様々な不都合が生じて来たため、2002 年9月頃から、各種グループウェアを対象に統合型システム導入の検討を開始 し、対象10数製品の中からPOWER EGGが選ばれました。

導入前 導入後
  • 既存のEメールの不都合な面が目立って来た。
    ⇒情報の埋没/運用性悪化/対ウィルス脆弱性
  • 必要でない人にもすべての情報が届いていた。
  • 情報が未整理で見落としやチェック漏れがあった。
  • PULL型の情報収集で手間がかかった。
  • 統合・集約された情報システムへのニーズがあった。
  • 既存Eメールの不充分な点が大幅に解消された。
    ⇒情報の整理/スムーズな運用/情報の保護
  • ポータルならではの手軽さで、全社一斉導入がスムーズに進んだ。
  • 必要な人に、必要な情報が、的確なタイミングでPUSH型配信されるようになった。
  • 統合・集約された情報システム構築の基盤ができた。
  • ファンケル・スタイル(新情報共有システム)が実現しつつある。
パワーエッグ導入前後

新情報共有システム構築の基本方針

  • 業務効率・生産性の向上、コストダウン
    必要な情報を短時間で入手できるシステムを構築することで、より生産的な業務に素早く移行する。
  • 情報活用の徹底
    社内の情報をすばやく公開し、活用徹底を目指す。また全社員に会社・経営陣の方針をすばやく浸透させる。
  • 意思決定のスピードアップ
    ワークフローの活用により、稟議書や報告書等の情報伝達を正確かつ迅速に行う。
  • 散在するシステムの統合基盤構築
    社内に散在する販売、生産、会計、人事管理システム等.を、利用者から見て入り口が1つになる基盤を構築する。

Eメール文化から脱却し、
情報の統合・集約が実現できるシステムを目指して。

ファンケル様がPOWER EGGを導入されたのは2004年3月のこと。従来、同社ではEメールに頼る形で、社内情報連絡を行っていました。しかしその方法では、日常業務において、いくつかの問題点が目立ち始めていました。

情報が埋もれる問題
  • 社内通達/人事のお知らせ/総務からのお知らせなど、さまざまな情報が未整理のまま発信されている。
  • 会社の重要な連絡と普通の日常的なお知らせなどが混在し、大切な情報の見逃しや見落とし、チェック漏れがある。
運用性の問題
  • 全員がメールを利用するようになった結果、大容量の添付ファイル付きメールなども増え、社内のネットワークに負荷がかかり、情報量の増加もあってレスポンスが悪くなった。
メール環境の脆弱性の問題
  • ウィルスに狙われるなどメーラー障害が増加傾向にあり、復旧に時間がかかるケースが目立って来た。

つまり、メール環境に全員が慣れることにより、何をするにもメールに頼ってしまった。その結果、メールによくありがちな問題点が顕在化したわけです。
とくに、必要ではない人にも様々な情報が届いてしまう煩わしさ、その一方で必要な情報をPULL型で引き出さねばならない手間などを考えると、メールに替わって「やはり統合・集約された情報システムの導入が必要だ」というニーズが社内に高まって来たのです。

電子メールに替わる新たな情報システムの検討は、2002年9月頃から始まりました。磯貝マネージャー(以下「MG」と略)によると、「そうですね。かれこれ10数製品を比較検討しました。実は初めはグループウェアの検討からスタートしたんですが、そのうちポータルの使いやすさに注目し、結局POWER EGGを含め、3製品が最終選考の対象となりました」

各製品の評価に際して検討された項目は、「使いやすさ」「他システムとの連携」「カスタマイズの考え方」「機能面」「PDA対応」「運用面」「(他企業での)導入実績」「コストパフォーマンス」「サポート力」「稼動ライセンス規模」などです。

井上マネージャー(以下「MG」と略):いくつかの評価ポイントが挙げられますが、ITインフラ担当の私にとっての最大の決め手は、許容できるユーザー数の規模でしたね。他の製品が最大限1,000ぐらいのユーザー数であるのに比べ、POWER EGGの場合はもっと多くのユーザーが確保でき、実際当社では最初から1,500ライセンス必要でしたから必然的にPOWER EGGが残りました。

POWER EGG選定のポイント

  • 他のポータルに比べ、ユーザーが馴染みやすい機能的な画面デザイン。
  • 使いやすいアクションメニュー。
  • ITスキルを問わず全員がすぐに使いこなせる分かりやすさ。
  • Eメール文化からの脱却など、現在の問題点を具体的に解決できるシステム。
  • PUSH型配信による「気づき」の重要性。
  • ユーザー教育のやりやすさ。

基本方針は"全員当事者"意識の浸透。
POWER EGGが、新情報共有システムの中核を担う。

安田さん:導入当初の反応ですが、パワーエッグという名称を口にするのが、みんな早かったですね。気が付けば当たり前のように"パワーエッグに出ていたね"とか言っており、それだけ馴染むのが早かったということなんでしょうね。

井上MG:マネジメントからの評価ですが、とくに何の文句も出ていません。これは逆に言えば、評価されているということだと思います。

なお導入当初の指導については特別なことは行わず、各事業所ごとに何回か講習会を開催し、そこに参加した現場の代表者たちが自分の職場で説明し、あとはOJTで自然に全員が使いこなすようになったということです。

導入後の再教育は効果大。
多彩なアクションメニューが追加され、
POWER EGGが日常ベーシックツールとなっている!

POWER EGG導入後1カ月経った2004年4月、全員が操作に慣れた頃に、応用指導編として希望者を集めた再教育が行われました。

井上MG:導入後の再教育は有効ですね。使い慣れてきて、興味が湧いてくる頃に指導することで、『こんなこともできるんですか?』とか、『こういうことをしたいのですが』という感じで、アイデアがいろいろ出てきます。それに応えていくことで、一気加速的に社内普及が進みますね。

こうした再教育の成果は、アクションメニューの多彩さという形で結実している。現場からの"こんなこと、できないか?" という声がアクションメニューに反映されているのです。

それは例えばこんなメニューです。

  • お客様の声を集約した【ヤッホーシステム】の情報のワンクリック引き出し情報系システム(日次売上、商品別売上等売上DB)とのリンク
  • 内線表一覧
  • 一般文書・規定文書の参照(文書管理)
  • 【情報館】と呼ばれる図書館での約20項目のメニュー
  • FAQ(よくある質問に対する回答)
  • お知らせ機能

井上MG:結局、使いやすくて便利なものなら、全員自然に利用するようになるんですね。実は最初の頃は、珍しいせいか【ToDo】が随分利用されたんですよ。最近は一時期のブームが過ぎましたけど。また稟議決裁は、すでに現場からニーズが出ています。総務部長とすれ違うと『早くやってくれよ!』と催促されます。総務部は紙(書類)の受付窓口で苦労していますからね。

より仕事に役立つ、より実戦的なシステムを目指して。
次のステップの準備が着々と進んでいる。

同社には従来から【GEスタイル】と呼ばれるWeb形式の企業ポータルがあります。会社の情報(IR情報)が見られるサイト、フリーの掲示板、簡単な申請書類が取り出せるサイト、日めくりカレンダー形式の"創業者理念"やWeekly"F"(毎週の社長の言葉・訓辞)等で構成されており、これがいまはPOWER EGGに吸収され、より閲覧・活用しやすくなっています。

また今後の強化ステップとしては、以下のような案件が予定されています。

  • コーポレートビュー(部門ポータル)の強化
    • 部門別・部門間の情報提供・情報共有
  • システム間連携の強化
    • 基幹システムから発信するアラート機能
    • ユーザーが必要な情報の統合・集約化
    • 基幹システムと連携した在庫情報把握(生産管理システムと基幹連携して、製品在庫、半製品在庫、倉庫の在庫、店舗在庫などをリアルタイム・チェック)
  • 情報整理のルール確立やモバイル対応
    • よりスピーディーかつ、効率的で、的確な活用方法の普及
スタートアップナビ:Weekly"F"で毎週変わる社長からの一言を発信

磯貝MG:今期はGEスタイルで管理していたコンプライアンス関連情報も、POWER EGGに吸収する予定です。またワークフローを導入して、申請処理のスピードアップも視野に入れており、いま会計システムの見直しが進行中で、経費精算は2006年1~2月頃の実施が予定されています。

消費者のニーズに敏感に応え、常に喜ばれるものを提供して行くのが同社の使命です。それだけに情報感度の高い会社であること、情報保護・情報共有・情報活用がスムーズに行われ、経営と現場、現場と現場、そして現場とお客様の一体感を醸成されていくことが必要になります。POWER EGGで実現しつつある新情報共有システムが、同社の今後に大いに寄与できるよう、私たちも全力でサポートして行きたいと思います。

企業プロフィール

株式会社ファンケル様

本社 神奈川県横浜市中区山下町89-1
従業員数 約650名(パート・嘱託を除く)
年商 850億円(2004年3月、連結)
主な業務 ・無添加化粧品事業
・栄養補助食品事業
・その他事業

導入時期・その他

POWER EGG 導入時期 2004年3月
導入目的 全員当事者意識の浸透によるファンケル・スタイルの推進
・業務効率・生産性の向上、コストダウン
・情報活用の徹底
・意思決定のスピードアップ
・散在する情報システムの統合基盤構築
取材ご協力者 ・情報システム部/コーポレートシステムグループ/グループマネージャー 磯貝哲也氏
・情報システム部/ITインフラ運用G/グループマネージャー 井上彰氏
・情報システム部/ITインフラ運用G 安田裕志氏
ご利用のシステム内容 POWER EGG Ver.1.6 for Java版1,500ライセンス