導入事例

株式会社 四国銀行 様

「自然と行内に定着したPOWER EGGだけに、
地方銀行での高いシェアにも納得しています」

※本事例に掲載されている情報は、取材当時のものです。
明治11年の創業以来、“地域の皆さまに最も愛され、親しまれ、信頼される銀行”をモットーに地域社会に貢献することを使命として総合金融サービスを提供してきた四国銀行。同行では、グループウェアの更改を機にPOWER EGG導入。その背景と効果について、総合企画部 経営戦略室 室長 門田 健氏にお伺いしました。

背景・課題

・既存システムではカスタマイズの工数・費用がハードルとなり、現場で活用できていなかった

・複数のサブシステムが絡み合い、電子文書が一元管理できなくなっていた

導入効果

・データベースを現場で作成できるようになり、電子化が進むとともに共有が簡単になった

・稟議手続きが大幅にスピードアップ。議論の見える化も進んだ

・依頼や通知の見逃しがなくなり、効率的に業務を進めることができるようになった

800のデータベースを作成

今回、導入した製品・サービスを教えてください。

グループウェアに関わるハードウェアの更改にともない、2016年9月にPOWER EGGを導入しました。POWER EGGには5つの機能がありますが、導入したのはグループウェア、汎用申請ワークフロー、Webデータベースの3つです。新たなシステムであるという点と既存グループウェアのデータベース棚卸を踏まえ、導入にあたっては図のような3つのステップで行いました。

図:POWER EGGの導入ステップ

最初のステップとして、本部での試行導入を行うと同時に、データベースの棚卸を行いました。5,000以上あったデータベースの8割以上が機能的な重複や統合ができることがわかり、移行不要と判断しました。
第2ステップでは、残った約800本について、Webデータベース機能を中心に新規作成しました。
最終の第3ステップでは、POWER EGGと外部システムを連携させるための仕組みを構築しました。

現場で進んだ業務改革

POWER EGGの導入効果を教えてください。

[グループウェア] 情報共有によるスムーズなディスカッション

社内メールとコメント機能で意見集約ができるようになりました。例えば、プレスリリースの文案に対する意見が欲しい場合に、社内メール機能で文案とコメントを関係者に送信して意見をもらうといった作業がスムーズにできるようになりましたね。自分に関係する業務タスクや通知がプッシュ配信されてくるので、見逃しがなく、効率的に議論を進めることができるようになりました。

[グループウェア] スケジュール管理が定着

自身のスケジュール、作業の進捗状況、チームによる各自タスクなどを一元管理・情報共有できるようになりました。情報共有で進捗状況が分かると、自分が取り残されないようにと意識が働くのか、各業務もスピーディーになりました。会議の設定も簡単になりましたね。会議室の予約と同時に資料を添付し、ペーパーレスが進みました。
以前のグループウェアにもスケジュール管理機能はあったはずなのですが、なぜか定着していませんでした。これは主観ですが、POWER EGGでは、会議や打ち合わせというスケジュール登録をする行為に沿った機能が備わっているので、使いやすいのではないかと思います。道具として体に馴染む感じがあります。

[Webデータベース] 30分もあれば誰でも簡単に作成できる

データベースの入力画面も一覧画面も、現場で簡単に作成できるようになりました。Webデータベース機能は、ほぼ全部門で自主的に活用が進んでいます。業務日誌、出張申請、人間ドックの申込、営業店臨店記録など、紙や表計算ソフトで運用していたものを簡単にデータベース化することができました。
わざわざ情報システム部門に開発依頼をすることもありません。POWER EGGなら誰でも30分もあれば簡単にデータベースを作成できます。電子化すべき業務がたくさんありましたから、今回、POWER EGGで解決できたのは大きな前進と言えます。
データベースの中には、部門単位や役員のみが参照可能なものを作成しなければならない場合もあります。こうした権限設定も、現場で詳細かつ簡単に設定できるのもPOWER EGGの魅力だと考えています。
現在では、移行したものも含めて1,500のデータベースが稼働しています。

[汎用申請ワークフロー] 稟議時間が大幅にスピードアップ

社内の意思決定に関わる稟議などに、汎用申請ワークフロー機能を活用しています。従来の紙の稟議書では、承認の途中で止まっていても状況がわかりませんでした。現在では審議状況が見える化され、稟議に要する時間も大幅短縮しました。1週間以上かかっていた稟議も、早ければ1日で終わるほどスピーディーになりました。

現場でいかに活用できるかを重視

そもそもPOWER EGGを導入した背景をお聞かせくださいますか。

直接のきっかけとなったのは、20年ほど使っていたグループウェアのハードウェア更改でした。ただ、これまでのグループウェアは重厚長大なところがありまして、社内で開発に携われるのも情報システム部門のわずかな人だけと、業務が属人的になっている問題がありました。
結果的に、現場でやりたいことがすぐにできないため、電子化も遅々として進んでいない状況がありました。外部のベンダーに依頼すると、ちょっとした作業でもコストが積み重なります。ある機能の見積りを依頼したところ、数千万円という金額を提示されて諦めたこともありました。
また、管理上の問題もありました。この20年もの間、グループウェアに少しずつ機能を追加・修正をしてきたことで、建て増し構造となり、機能もデータも分断してしまい、一元管理ができていない状況になっていました。

門田 健氏
総合企画部 経営戦略室 室長 門田 健氏

導入製品に求めた要件を教えてください。

これまでの課題を踏まえ、2つの要件を重視しました。

業務のHowを重視

業務システムの提案では、機能で何ができるか、Whatの提案が多いと思います。しかし、行内で課題になっていた業務の効率化やコスト削減においては、Howを重視しなければなりませんでした。すなわち、どうやったら、簡単にできるのかということです。システム部門ではなく、現場の一般行員の手で業務が進められるシステムであるかが、第一の選択基準になりました。

仮想サーバーで運用できる

もう一つは、コスト面での話になりますが、ハードウェアを含むコストをどのように削減できるかを基準にしました。そのために、専用サーバーではなく、仮想サーバー環境でも運用できるグループウェアが必要でした。

金融機関での活用実績も評価ポイントに

今回、POWER EGGを選定したポイントを教えてください。

既存のグループウェアを含めて4製品から選定しました。POWER EGGは、行員が展示会のセミナーで感銘を受け、その縁でお声がけさせていただきました。 比較検討の結果、POWER EGGを選定した理由は2つの点からです。

地方銀行での模範的な活用事例があったこと

選定をしていた当時、金融機関におけるPOWER EGGのシェアが拡大しつつある状況にありました。当行のような地方銀行が参考にしやすい事例が揃っていました。実際、当行とお付き合いがある金融機関も、POWER EGGで業務改革に取り組んでいました。「POWER EGGだから可能だった」という話も伺っていました。

使い勝手の良いWebデータベース

POWER EGGでもっとも気に入った機能がWebデータベース機能です。そもそも我々が欲していたのは、現場で使えるシンプルな機能。その点、POWER EGGは圧倒的に使いやすい。簡単な設定で、誰でも作成することができるのがデモなどでも示され、とても好感を持ちました。

導入後、POWER EGGをどのように評価していますか。

行内に自然に浸透して活用されていったのが印象的でした。この手のシステムは、最初に研修などで使い方を学びますが、基本的には使いながら覚えるしかありません。POWER EGGは短期間で行内に浸透していきましたから、使いながら自然に覚えられるシステムだと実感しています。言葉では説明が難しいのですが、POWER EGGは「使っていて気持ちが良い」という表現が当てはまるのではないでしょうか。導入から2年あまりで旧システムからPOWER EGGへ完全移行しましたが、今や当行に欠かせないシステムとして活躍しています。

地元企業にも推薦できる POWER EGG

POWER EGGの先輩ユーザーとして、グループウェアの更改を検討している金融機関に向けたアドバイスをお願いします。

コミュニケーションの根幹に関わるグループウェアのようなシステムを更改するのは簡単ではありません。しかし、金融業界はフィンテックの技術が進歩し、ますます競争が激しくなっているだけに、ときには大胆な業務改革も必要だと考えています。
当行では過去のデータに固執せず取捨選択を行うなど、「割り切りが大事」というスタンスで業務改革に取り組んできました。これは、ある種の意識改革でもあります。 例えば移行の最中に、「これは誰にも見られてはいけない稟議書だから今回は紙で回付したい」という話がありました。これに対しては、システム化の意義を理解していた頭取をはじめとする上層部が、例外を認めませんでした。代わりに、秘匿性の高い案件に用いる専用の申請フローを作成して対処しました。
やはり中途半端は良くなく、電子化を浸透させるには徹底して変えていかないと前には進まないなと実感した一件でした。

今後のPOWER EGGの展開、ディサークルに対する期待をお聞かせください。

POWER EGGを使っていて思うのは、当行の地元企業にも自信を持って提案できる業務システムだということです。とりわけ、現場で活用が進められるところは中小企業にも向いていると感じます。今後、当行でも積極的なコンサルティングを行って、POWER EGGによる生産性向上の提案をしていこうと考えています。
POWER EGGに対しては、今後も業務改革を推進する機能の進化に期待していますので、これからもディサークルさんには変わらないサポートをお願いします。

企業プロフィール

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明治11年の創業以来、"地域の皆さまに最も愛され、親しまれ、信頼される銀行"をモットーに地域社会に貢献することを使命として総合金融サービスを提供。地域とともに歩む銀行として地域社会の発展に貢献しています。店舗は本店がある高知県を中心に四国全域および本州、ネット支店を展開。真っ先に相談され、地域の発展に貢献する「ベスト リライアブル・バンク」の実現に向け、地域の課題に家族のように向き合い、専門的なコンサルティング能力を発揮することでお役に立ち喜んでもらえることを目指しています。

名称 株式会社四国銀行
本店所在地 〒780-8605 高知県南はりまや町一丁目1番1号
設立 1878年(明治11年)10月
資本金 250億円
店舗数 110店舗(代理店9店含む)/高知県63店舗、徳島県23店舗、香川県7店舗、愛媛県6店舗、本州10店舗、ネット支店1店舗
従業員数 1,361人
総預金 2兆6,436億円
総貸出金 1兆7,736億円
URL

https://www.shikokubank.co.jp/

取材:2019年7月