導入事例

株式会社北國銀行 様(WebDB編)

ユーザ会(技術製品要望分科会)を通じて機能強化された《Webデータベース》および《ファイル管理拡張オプション》《機能間の横断検索》がペーパーレス化推進の3本柱。今やWebデータベースを使い、100種以上の銀行業務用テンプレートをフル活用する北國銀行様では『本部業務の95%はPOWEREGGで完結』。

北國銀行様では、2011年10月にPOWER EGG 2.0が稼働しています。その数年前から銀行業務における生産性向上に取り組まれていた同行でしたが、改善手段の1つとしてITインフラの見直し、とくにグループウェアおよびワークフローシステム刷新の必要性を重視され、いくつかの製品の比較検証を経てPOWER EGG 2.0の導入に至りました。以前、稼働からまだわずか4ヶ月後の2012年1月に導入事例取材に伺わせて頂いたことがあります。そこで今回が2回目の取材となります。前回の取材では「本格稼働後まだ4ヶ月だが、明らかに《見える化/情報共有/ペーパーレス化》が進み《ワークスタイルの変革》が図られている」との高いご評価を頂きました。そして「全行員でDBを利活用でき、更なる業務効率化・生産性向上に寄与しうるしくみとして(今後活用予定の)Webデータベースに大いに期待しています」というコメントを頂戴しました。

今回の取材は2015年5月に行われました。稼働開始から3年8ヶ月になりますが、生産性向上を実現するPOWER EGGの導入効果『見える化/ぺーパーレス化/スピード化』は、既に様々な業務処理を通じて北國銀行様内にしっかりと定着しています。そして前回取材時に注目されていたWebデータベースも「PDCAを回したり、目標管理を行うために不可欠のツール」(杖村専務)として、今や100種類以上の金融機関業務フォーマット(業務処理用テンプレート)が構築・活用され、更なる電子化の推進に役立っているとのことです。

POWER EGG稼働以降、例えば次のように
北國銀行様のワークスタイルは大きく変革された

【ワークフロー】スピードUP
  • 決裁予定案件が個人ポータルに通知されるため、空いた時間に内容確認でき決裁スピードアップ。
  • 決裁が現在、誰まで回っているかも一目瞭然。滞留防止に効果あり。
【社内メール】情報共有
  • コメント機能を活用して、みんなで議論が交わせる。ファイル添付もでき、議論の中で資料のブラッシュアップもできる。ペーパーレス化が促進。
  • 開封確認がわかるので、進捗の見える化も促進。
【スケジュール】完全オープン化
  • 役員も一般行員も、そのスケジュールは完全にオープン化(見える化)。
【作業】納期管理
  • 業務の進捗管理・期限管理に活用。個人のToDoリストだけでなく、他者への仕事依頼としても活用可能。

Webデータベース(WebDB)の活用

WebDB導入時の印象

それでは北國銀行様のPOWER EGG活用の中でも、とくに注目されるWebDBの活用についてご紹介しよう。

杖村専務:もともとPOWER EGGはWebDBの活用を前提として導入計画が立てられました。確かにグループウェアやワークフローの活用により業務効率化・スピード化は大幅に進みましたが、それだけでは営業店からの日々の業務報告などがカバーできず、また従来通り表計算ソフトを使うしかない状況では自ずと電子化に限界があります。しかしWebDBを、「管理業務」「営業報告」「人事関連」などあらゆる業務分野で活用することで紙ベースの報告や申請をなくすことができました。従来の《紙の文化》を変えるには、WebDBを活用して皆で見える化して互いに管理していくようなやり方が必要になります。

杖村専務

今井課長:その結果、表計算ソフトを使う必要は無くなりました。できることはWebDBでやっていこうよということで、ペーパーレスできるものは一斉に、WebDBで対処するようになりました。現場から申請をもらい、WebDBでできる業務処理テンプレートを次々と作成しました。従来、表計算ソフトを使っていた人の戸惑いは特に無かったですね。WebDBで処理がラクになる訳ですから...。それに、表計算ソフトを使えなかった人は助かりますよね。

今井課長

お二人が口を揃えて言う。「ワークフローに加えてWebDBがあるからこそ、紙ベースの報告や申請をなくすことができる。WebDBがなかったら、現在のように電子化は進んでいなかったでしょうね」

WebDBは《PDCAを回すためのツール》

「WebDBの良さは《PDCAを回すためのツール》であること、すなわち《目標管理推進ツール》であること。」と杖村専務。

北國銀行様では現在、WebDBの金融機関業務処理用テンプレートが約100種類以上作成され活用されている。

杖村専務:例えば、すごく重宝しているテンプレートの1つである《オペレーショナルリスク報告書》。これは営業店における事務処理上の事故を報告させ、管理・改善してより確実な業務推進を図るために活用されています。オペレーショナルリスクだけでなくシステムトラブルなどもそうですが、その改善・解決を図るためには起きた事象に対して『現象を確認して』→『原因を分析して』→『改善計画を立てて』という形でPDCAを回すことが重要です。これはどんな業務改善にも共通することです。ところが従来はこのPDCAを回す際に、現象確認報告/原因分析報告/改善計画報告を1回1回、別々の書類で提出させるぶつ切りの報告だったんです。これでは意味がない。ところがWebDBを活用することでこの一連の、PDCAサイクルを皆で共有できるようになったんです。オペレーショナルリスクの管理・改善、システムトラブルの報告・対策、お客様との商談経過の把握など、《見える化》→《情報共有》→《皆で検証可能》と、WebDBがPDCAを回すためのツールとして様々な場面で活用されています。また、本部行員1人1人の仕事の目標管理にも活かされています。

杖村専務によれば、戦略推進やPDCAを回すのに最も重要なのはコミュニケーションだと言う。しかしそれには、口頭伝達・書類伝達だけでは不十分で、ツールを使ったコミュニケーションが必要になると指摘する。POWER EGGはそうしたニーズに合致し、しかも期待以上の機能を有しており、WebDBでも同行のやり方とPOWER EGGのツール機能がうまくマッチングしたと評価している。

テンプレートは《金融機関業務の電子化ノウハウ》そのもの

2015年5月現在、北國銀行様では約100種類以上のWebDBテンプレートを開発・活用している。それは例えば以下のようなテンプレートである。これらはいずれも、いわば《金融機関業務の電子化ノウハウ》そのものである。

WebDBテンプレート(金融機関テンプレート)例

プロセス管理型テンプレート
  • オペレーショナルリスク報告
  • 融資謝絶案件報告
期日管理型テンプレート
  • 契約書管理
  • 経営会議指示事項管理
一括集計型テンプレート
  • 営業店報告・集計
  • 部署別入退館時間

杖村専務:これらのテンプレートは、きっと他行の方が見ると"こんなこともできるんだ!"とビックリされると思います。融資管理、営業推進、事務管理、資金証券、企画、総務、監査、人事、システム、リスク管理部門、法務部門など、銀行業務のあらゆる分野でWebDBが活用されています。元々、POWER EGG導入時からWebDB的な機能へのニーズが強くあったので、現状には非常に満足しています。

今井課長:内容が更新されたらマークが付いて、アシストメッセージが送られてくる。これが助かりますね。テンプレートがたくさんあるので、自分で探して見に行くのはひと苦労ですが、こうした点も気が利いていますね。

電子化推進の3本柱

グループウェアやワークフローの活用は大前提であるとして、全国金融機関の中でも電子化推進においてトップレベルにある北國銀行様では、更なる推進強化を図るために"電子化推進の3本柱"を重視している。その1本目は前述してきたWebDBである。

2本目の柱は《ファイル管理拡張オプション》
~POWER EGGユーザ会を通じて実現!

同行では従来、各種マニュアルがマニュアルシステムと従来グルーウェアに分散保存され、検索しにくい状況にあった。これでは電子化を妨げる要因になる。そこで全てのマニュアルをPDF化してPOWER EGG《ファイル管理》に移行させ、一元化&検索性の向上を図ることにした。しかし残念ながら、従来のPOWER EGG《ファイル管理》では機能的にもの足り無いという課題もあった。

杖村専務:こういう時、今までだと、じゃあ自行で使いやすくするためにシステムのカスタマイズを行うか...という流れになるのが普通でした。それにはもちろん、かなりの開発費用がかかります。しかしPOWER EGGユーザ会を活用することで、つまり『ノンカスタマイズ』で対処するという方法を選ぶことができました。

具体的にはこういうことである。「探したいファイルがハイライト表示されれば見つけやすい」、「もっと検索スピードがアップすれば、より利用しやすい」などのニーズはたぶん北國銀行だけの特別な要望ではない。きっと他のPOWER EGGユーザにも同様の要望があるはずだ。ならばメーカー、すなわちディサークル社に働きかけて機能追加を要望してみたらどうだろうか...と考えた。その機会として、POWER EGGユーザ会(PEACS)の《技術製品要望分科会》の場が活用された。北國銀行様の要望は多くのユーザ共通の要望であるということがわかり、POWER EGGVer2.6に反映された。そして同行からの要望も盛り込まれた《ファイル管理拡張オプション》は北國銀行様の電子化推進強化の2本目の柱となったのである。

杖村専務:ウチのニーズも盛り込まれたVer2.6ですから、もちろんすぐにバージョンアップしました。同時に既存マニュアルシステムを新しい《ファイル管理》に移行させ、文書管理の一元化&検索性向上を図りました。従来のシステムをカスタマイズしていたら何千万円から何億円もの開発費用が生じていたと思います。また、そのシステムに対するメンテナンス費用も生じ、事実あるITメーカーに見積依頼したら数億という数字も出て来ました。一方、POWEREGGユーザ会(技術製品要望分科会)で提案したら前向きに開発検討され最新バージョンで新機能として搭載...ですからね。これはありがたい。億単位のコスト削減効果と言えます。

POWER EGGユーザ会PEACSには《技術製品要望分科会》《運用定着分科会》があるが、積極的に参加して要望を提案し製品機能として実現を図る北國銀行様。上手にユーザ会を利用されている理想的なユーザ様でもあります。

3本目の柱は《機能間横断検索》

実はこれも《技術製品要望分科会》を通じて実現した。この《機能間横断検索》が電子化推進の3本目の柱である。

電子化推進の3本柱(グループウェア&ワークフローは大前提)
①WebDB
②ファイル管理拡張オプション
③機能間横断検索

今井課長:①と②、つまりWebDBとファイル管理拡張オプションにより、紙が無い状態、ペーパーレス化は推進されます。でも、どこに何があるのかが分からないと不便です。検索性の問題ですね。従来はマニュアルシステムなどが別に稼働していたので、他のシステムも含めて機能間を横断して検索するのは無理でした。しかしPOWER EGGの場合、社内メールもスケジュールもファイル管理も、一元化されています。であるならば、あちこちにあるデータが機能横断で全部検索できないと困る、きっとできるはずだ、と考え要望を出しました。

やはりこれも、他のユーザにも共通する要望でした。そしてこの《機能間横断検索》も標準機能として追加された。

杖村専務:これで電子化が更に加速しました。WebDB、ファイル管理拡張オプション、そしてこの機能間横断検索と3つのどれが欠けていても本当の電子化はできません。当行が、全国有数の電子化先進金融機関であると自負しているのはこの3本柱が揃っているから、またユーザ会の成果もしっかり享受できているからだと思っていますよ。

POWER EGG稼働以降の変化と効果

ワークスタイルの変化
~《見える化》によるステータス管理とオープン化

お二人によると、やはり《見える化》に伴うワークスタイルの変化が著しい、という。

杖村専務:まず仕事の"やりっ放し"がなくなりましたね。なぜなら、POWER EGGで簡単に進捗管理ができますから。しかも一覧になっていて、上長から部下まで見える化されており、やりっ放しになっている案件、処理スピードが落ちて遅滞している案件などが全部丸見えです。これは担当者にとってはけっこうプレッシャーでしょうね。役員も例外ではありません。専務の私だって仕事の進め方、成果を全行員や役員から見られていますよ。

今井課長:皆から自分が関わっている案件を見られている、しかも後追いされる。今までだったら"後回しにしておこう"とか"このまま手を付けずに置いておこう"としていた案件が見つかってしまいます(笑)

本部の場合、以前だったら、ある人の案件については上席の課長/部長などにしか分からなかったが、今は同僚にも後輩にも、他の部署の人にもわかる"オープンな状態"。原則、「M&A案件(守秘義務)」「人事考課」「懲罰」などの一部例外を除いて、誰でも見ることができる。例えば杖村専務のスケジュールも全行員にオープンである。

今井課長:スケジュールに予定が入ってなければ、"仕事していない"ことがバレバレですね(笑)。だから行員も役員もきちんとスケジュールを入れ、その情報は共有化されます。よっぽどのことでない限りシークレットにはせずオープンにしており、それがお互いの緊張感を生みます。また業務進捗状況のステータス管理によって、業務品質向上とスピードアップが図られることは言うまでもありません。

杖村専務:こういう状況がきつい人もいるかもしれません。でも案外"できる人"は喜んでいるかもしれない。皆に評価されますからね。皆に、そして役員にも見られている分、張り切ります。私自身、"これは重要な案件だから、慎重に頼むよ"なんてコメントを入れたりしますが、相手の行員は"こんなところまで見てるんだ"とビックリするようです。従来からの《紙の文化》でしたら、こうは行かないでしょうね。POWER EGGの製品コンセプトが、このようなオープンな企業風土に変える、まさしくパワーを持っているんでしょう。

本部の仕事95%はPOWER EGGで片付く

お二人のご評価によると、まだまだ強化したい面はあるが、案件処理のスピードは格段にアップしているという。また本部業務の場合は、今や95%の仕事がPOWER EGGの中ですべて完結するとのこと。杖村専務自身の仕事もそうで、スケジュールやToDoなど全て完了してきれいになれば「やれやれ今日もお疲れさま」という感じである。最近はタブレット端末を増やしたので、出張先や海外でも全く問題ないという。

今井課長:営業店の場合は、預金や貸付・融資の業務は勘定系のシステムで行っています。また自前のCRM(営業支援システム)もありますから、POWER EGGの活用率は30%~40%くらいです。ただ本部との連絡業務や、指示を受けたことへの対応、スケジュール管理や社内メールなど、営業店における事務的な作業はすべてPOWER EGGで行っています。朝一番は皆、POWER EGGを立ち上げてスタートする...、これが最近では普通の光景ですね。

POWER EGG稼働による効果

北國銀行様では2010年以降《生産性2倍運動》という施策の実施、ITシステムの見直しを含め、様々な業務改革に取り組んで来た。POWER EGGの導入~稼働もその一環である。

杖村専務:最も顕著なのは残業代削減でしょうね。みんな仕事の処理スピードが格段に上がり、確実性・効率性も向上しました。結果、皆帰る時間が以前と比べて大幅に早くなりました。定時は5時半ですが、だいたい皆、6時台には帰っています。その結果、以前は年間で10億円弱要した残業代が約2億円に、以前の1/5に削減されました。また、ここ10年で店舗数が155店から103店に、行員数が2,700名から1,750名にスリム化されました。一方その間の業績は右肩上がりと《生産性2倍運動》の成果が出ています。

POWER EGGの導入から3年8ヶ月。「今や、POWER EGGがないと仕事にならない」とお二人。習うより馴れろで、みな当たり前のように使っている。特に何の不満も出ないのは、現場で評価されている証と考えてよさそうだ。

今井課長:例えば新入行員へのPOWER EGG教育ですが、特別なプログラムはありません。当行では新入行員に3カ月間の集中研修を実施し、様々な業務やシステム処理を覚えさせて即戦力として現場に送り出します。そして研修の際には、タブレット端末を1人1台配布します。研修自体をこのタブレット端末(POWER EGG)を使って行う訳ですからやはり"習うより馴れろ"で、すぐに日常業務ツールとして自然に活用するようになりますね。

今後の展開

次の課題は更なるスピードアップ
本部業務の95%はPOWER EGGで完結する、となると次の課題は『更なるスピードアップ』である。実は北國銀行様で今導入されているタブレット端末が、近々300台増える。合計2,300台となり、行員1,750名およびパート500名の、ほぼ全員がPOWER EGGを活用できるようになる。正行員もパートも関係なく北國銀行で仕事している人全員の情報が共有化され、しかもオープン化されることにより、下からも上からも行内全体が見渡せるようになるのだ。

杖村専務:こうなると当然、次は処理スピードが求められますね。本部業務のスピード(決裁スピード)がアップすれば、お客様への商品サービスの提供も必然的にスピードアップします。実はこの3月からリリースされたVer2.7へのバージョンアップはすぐ行いました。技術製品要望分科会で提起した要望がかなり反映されているので速やかに入れ替えなければ申し訳ないし、何よりスピード化につながるバージョンアップならすべてウェルカムです。

POWER EGGの導入・稼働により一気にペーパーレス化・電子化を推し進めてきた北國銀行様。WebDBのフル活用、ファイル管理拡張オプションや機能間横断検索の活用により、更なる電子化が進んでいる。そして今度はタブレット端末やスマホを活用して全員で情報共有し、よりスピーディな業務処理の実現を目指している。

杖村専務:ご興味のある金融機関の皆様、どうぞお気軽にお尋ねください。お役に立つようでしたら当行で開発・活用している金融機関業務テンプレートも提供いたします。ご活用ください。

金融業界に心強いPOWER EGGユーザが誕生している。

企業プロフィール

株式会社北國銀行様

設立 1943年
本社所在地 石川県金沢市 103店舗
資本金 26,673百万円
従業員数 1,780名(嘱託・ビジネススタッフ除く)
主な業務 ・預金業務
・貸出業務
・商品有価証券売買業務
・有価証券投資業務
・内国為替業務 等
  • 企業データは2015年3月時点

導入時期・その他

POWER EGG 導入時期
2009年12月
POWER EGG2.0について認知
2010年01月
導入検討(運用移行検証)開始
2010年08月
POWER EGG2.0導入推進方針を策定
2011年02月
POWER EGG2.0導入決定
2011年10月
稼働開始
2015年03月
POWER EGG 2.0 Ver2.7にバージョンアップ
稼働ライセンス数 約3,000ライセンス
稼働機能 グループウェア、ファイル管理、汎用申請ワークフロー、Webデータベース
取材ご協力者
(右)代表取締役 専務   杖村 修司 氏
(左)総合企画部 企画課長 今井 豊 氏